【あんスタ】dilemma＿＿【悪女】

act.６ ページ7

Aside

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A『っぐ………ぅ……、』





あれから何分たったのだろうか。
＿いや、実際にはさほど経っていないのかもしれない。




A『誰か……助けて…………！』


激痛が走る足は動かず、動くこともできない。
今は完璧に、誰かの助けを待つしかなかった。







涙でぼやける視界で誰か来てくれないか祈る気持ちで待っていると。







あんず「えっ……、A先輩!?!?大丈夫ですか!?!?」



ダダダッと駆け寄ってくれたのは、プロデューサーの後輩…、あんずちゃんだった。

(良かった……あんずちゃん、今日は学院に残ってたのかな……)








ゆっくりと起き上がらせてくれるあんずちゃんにとにかく感謝する。





A『…ごめん、あんずちゃん…。誰か呼んできてくれない？動けなくて……』



すがるように話しかけると、あんずちゃんはしっかりと頷いてくれた。




あんず「分かりました！学院に誰かいないか呼んできます!!」


そう言って走り出す彼女。
(あんずちゃんが居てくれて良かった…！)


私は、あんずちゃんが戻ってくるのを静かに待った。









そして、数分経った後、あんずちゃんと誰かの足音が聞こえた。




あんず「ここです！A先輩、連れてきましたよ!!もう大丈夫です！」



その声に続き、



敬人「おい、大丈夫なのか！？A……！」

英智「出血している…、このまま病院へ運ぼう、敬人」




やって来たのは生徒会の会長である英智くんと、副会長の敬人くんだった。


敬人「A、聞こえるか？今、椚先生が救急車を呼んでくれている」

英智「もう大丈夫だから…Aは心配しなくていいからね」





敬人「あんず、お前も着いてこい」








そう言って私を横抱きして歩いてくれる敬人くんと、隣に並ぶ英智くんとあんずちゃん。





やっと体から力が抜けたのか、私はフッと意識を手放した。

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