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5 来栖side ページ6

「鴨志田ぁっ!」



坂本が鴨志田に掴みかかり、俺たちに目を向けた。



「今のうちにお前らだけでも逃げろ!」



だが俺は蹴られたダメージが大きく、佐倉さんも上手く立ち上がれそうにない。

悔しくなり顔を顰めると、鴨志田が再び坂本の顔を殴った。

少し回復したのか佐倉さんが起き上がると、近くの番兵に羽交い締めにされ身動きが取れなくなっていた。
振りほどこうにも力が足りないのだろう。



"「…死刑だ」"

「ぐ…がはっ…」

『本気で言ってるのか?』



そう俺が言うと、鴨志田は俺を再び蹴飛ばした。



「来栖くん!坂本くん!…クソっ、何なんですかアンタらは!」



佐倉さんが鎧を足で蹴りながら、必死に坂本の方へ腕を伸ばしていた。


…助けないと…でも、俺一人でどうにかなるものなのか…?

結局殺されてしまうかもしれないのに…

"あの時"も、助けようとして結局こういう目にあっているじゃないか…

それなら…


そこまで考えた瞬間、頭の中に見知らぬ声が響いた。



どうした…もう諦めるのか…?

我が身大事さに見殺しか?

このままだと本当に死んでしまうぞ?
あの女も無事では済まなくなる

それとも…あの時助けたのは


間違いだったと?



…違う!


ゆっくりと仮面に手を伸ばし、そこに指をかける。

ギリギリと力を込め、血が流れることもお構い無しに引き剥がした。


間違っていない!



ならば抗がって見せろ!契約だ!

我は汝、汝は我…

己が信じた正義のために
あまねく冒瀆を省みぬ者よ!

我が名は、逢魔の略奪者…
『アルセーヌ』!



「…来栖、くん…?」



その怒り、我が名と共に解き放て!



「き、貴様何者だっ!?番兵っ!そいつを殺せ!」



鴨志田がそう命じた瞬間、番兵は佐倉さんを床に投げつけこちらに向かってきた。

…何故かわからないが、その瞬間物凄く怒りが湧き上がった。

その後アルセーヌの助言によって、無事番兵を倒すことが出来た。



"「番兵が…一瞬で…!?」"

「すげぇ…」

「何が、どうなって…?」



…一体、俺に何が起きたのだろう。

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作者名:とりにく | 作成日時:2019年7月26日 15時

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