枷の意味 ページ5
「ヌフフ･･･どうですか
身体に枷を付けられている感覚は」
｢貴方に縛られているようで
気持ち悪いよ｣
…実際に縛られているのだが
私は、誰かに囚われるのは大嫌いだ
直感が言っている
きっと記憶を失う前もそうだったと
特に今なんか縛られるなんて
不機嫌になるに決まっている
｢貴女はあの男に良く似ている｣
彼が喋り出す
あの男…とは誰だろうか
｢何者にもとらわれず我が道を行く浮雲
…何者にもとらわれることなく、
独自の立場からファミリーを守護する
孤高の浮雲…｣
彼は言った
｢アラウディ｣
私はその人に良く似ていると
顔立ちも性格も声量も雰囲気も
女という性別を省いて
何もかもが映し出されたようだと
｢……良く分らないけど、コレ外してよ｣
私がそう言うと、彼は鍵を持って
近付いてきた
きっとこの手錠と足枷の鍵であろう
｢…………ねぇ、まだ？｣
近付いてきたものの、
彼はそこに突っ立ったまま手を動かさない
…何かをされるのかも知れない
そう思い彼を鋭く睨みつけてやる
｢…これから何をされるのか
想像がつきますか？｣
やはり
この男は私に何かをするつもりだ
｢……知らない｣
ヌフフ…と彼は笑いながら
私との間を詰めてくる
ありったけの力を込めて暴れてみるが
この枷は鎖をジャラジャラと鳴らすだけで
私の手足から離れようとしなかった
壁に勢い良く枷を打ち付けてみたが
傷が少し付くだけでヒビが入ることはない
それどころか私の肌と骨に
傷という名の衝撃を与えるだけだ
―――ガシッ
ついに彼に腕を掴まれた
冷たくて大きな手
それが凄く恐ろしくて、気持ち悪い
｢…っ｣
その手に爪を立てるが
彼から物凄い殺気が溢れ出てきたため
思わず爪を立てるのを辞めてしまった
そして彼は私を睨んで言った
"大人しくしなさい"と
彼の目から目を逸らせなくて
もしも逸らしてしまったら
殺されるのではないだろうかという
不安が私の脳を駆け巡る
｢ヌフフ…いい子です｣
次に来るであろう衝撃に耐えるため
目を強くつぶった
―――来るッ！
――――――――……フワッ
温かい何かが全身を包んでいく
｢…ぇ｣
そっと目を開けてみると
抱きしめられていた
誰が？
私が
誰に？
彼に
自問自答を繰り返した
…私が…この男に？
私が唖然としていると男は口を開いた
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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アスパラガス3号 - 苺夏＃さん→更新スピード遅いけど頑張るよ・・・！！ (2016年1月7日 19時) (
レス) id: 864fc10af7 (このIDを非表示/違反報告)
苺夏#(プロフ) - やっと…やっと来たのですね！ああ友よ笑笑 りぼーんか！うふふ (2016年1月7日 19時) (レス) id: 5ea3212824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アスパラガス3号 | 作成日時：2016年1月7日 19時
