1話 ページ2
あー、眠いなぁ…今日1日学校行ったら、夏休みだから頑張ろ。
「おはよー、A」
「おはよー、真里奈」
「眠そうだね。ま、今日1日頑張ったら夏休みだよ」
「そうだね〜。あーでも夏休みっていってもお盆過ぎたら入試対策の補修があんじゃん…」
「やめてそれ言わないでよ!まだ私たち高2なのに…はー、自称進学校ってこうだから嫌だよね〜」
真里奈との話は自然と進路の話になる。
「真里奈は大学、生物系行くんだっけ?」
「うん。でも私理系なのに数学苦手だし、歴史の方が得意だったりする。最近ちょっと迷いも生じてて…。大人しく文系にすればよかったかなー。微分とか意味わかんない」
真里奈は実は大○ドラマ好きだったりする。
「えー私絶対歴史なんてやりたくないわ。というか社会とかほんと無理…」
「えー楽しいのに…。」
「だってなんで昔のこと学ばなきゃいけないの?選挙のこととか知らないよ…。どこの国がどこにあろうが別にいいじゃん…。将来株やるわけじゃないのになんで経済やるの?まあ一番まともなのは倫理かな…」
歴史、政治、地理、経済の愚痴を並べる私に真里奈はやれやれと言った感じで、
「あー、私たち足して2で割りたいよね。Aの数学の能力は欲しい。んー、勉強の話しててもつまんないしさ、あ、そーだAは夏休みどっか行くの?塾と予備校以外の答えで」
さすが我が親友。機転をきかせるのがうまい。
「うん。前話したと思うけど、中国に住んでる叔母さんとこ行く」
「あ、言ってたねー。今年は初めて一人で行くんでしょ?」
「うん。お父さんもお母さんもお姉ちゃんも行けなくてさ」
「お土産待ってるよー」
「はいはい」
そう、この時は知る由もなかった…
これから先に起こることなんて。
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