私、トリップしました２【刀剣乱舞】 (ページ35)

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第７９振折られた刀←私は…もう見たくなかったのにページ35

Aside

ーー離れにも寄り、閉じ込められている男士様たちを助け出す。愛染くんや蜂須賀さん、お小夜・宗三さんが折られていた。粟田口の短刀も、折られた状態で数本見付かった。こんなの…酷すぎる。

A「こんなの、あんまりだわ…。あの子の家族だった子たちが、こんなにも折られてしまっているなんて…」

薬研藤四郎「見習いは、レアやお気に入りを侍らすのが好きなんだ。歯向かった者や、要らない者は折っていた。自ら手折ったり、縁のある刀剣に折らせたり。好き勝手していた。大将を追い出してからは、酷いもんだ…」

そんな事の為に、あの子は追い出されてしまったの??

A「神を侍らす??罰当たりな人間ですね…。薬研藤四郎さん、乱藤四郎さん。審神者の所に案内をして頂けますか??」

乱藤四郎「任せて。…此方だよ」

案内されて来たのは、審神者部屋の奥にある部屋。閉ざされた其処から、夜伽特有のあらぬ声が襖越しに聞こえてくる。…この声は、江雪さんか。…私が本丸に来た時は、一期さんだった。…うちの五虎退くんには、可哀想な事をしてしまったけど。此処の薬研くんと乱ちゃんには、兄のあんな声は聞かせたくなかったから。ある意味ホッとした。…してはいけないけどね。

A「三日月さんたち、大丈夫かしら??ずおくん、ばみくん。皆を此処へ呼んで来て。清光・安定・伽羅さん・鳴狐さん、私と乗り込むよ。…此処にも、呪符が貼られている。…安定・清光、お願い」

呪符を切って貰う。…さっきから、少しずつ身体に力が入らなくなってきている。それに、少し前から感じているこの気配。…嫌な予感がする。襖をスパンと勢い良く開け、中に入る。その瞬間、身体の力が全て抜けて座り込んでしまった。この力は、“あの護符”と同じ…!!

A「っ!!」

「「荷葉!?」」

「良く来たわね、春」

顔を見て驚いた。

A「貴女は、先代…!?まさかそんな、政府に捕まったんじゃ…」

「アレは、私の妹よ。この札、良く出来てるでしょう??ふふっ、良い様ね」

小宇宙を使ってなかったら、この程度の護符、抜けられるのに。瘴気や邪気に触れていたからか、清光たちも片膝付いてしまっている。

「うちの荷葉に、なにしてんだ」

A「鶴さん、三日月さん、皆…」

ばみくんとずおくん、ちゃんと呼んで来てくれたのね。

今剣「荷葉、だいじょうぶですか??」

太鼓鐘「怪我はないな??」

２人に支えられ、立ち上がる。もう１枚襖がある。彼処ね。