８０話 ページ32
．
ゼ「私、帰らなきゃ」
総統室でゆっくりのんびり過ごしていたのに
急にそう呟いて立ち上がり扉の方へと歩いて行く
「帰るって今から！？」
グ「急だな」
慌てて立ち上がり2人は後を追った
廊下へと出て横に並走するとしきりに耳を触り
何かブツブツ言っているゼロに不審な顔を向ける
グ「さっきから誰と話しているんだ？」
ゼ「…気にしないで」
ゼロは外へ出ると指先をくるくる回した
青緑色の光が体を包み髪の毛がふわふわ浮く
ゼ「お姉ちゃん」
青緑色の発光に包まれたままAを呼ぶ
「なに？」
消えてしまうのではないかという焦りから
半ば走るように側に駆け寄ってしゃがみ込んだ
ゼロは小さい手を差し伸べてAの頭を撫でる
ゼ「お姉ちゃんはみんなから愛されてるよ」
頬に手を当て少しつまんだ
「そうなの？」
ゼ「私が言うんだから間違いない」
その自信どっからくるの、と笑えば
ゼロも子供らしく口を大きく開けて笑った
頬から手を離して数歩後ろへ下がる
ゼ「お姉ちゃん、最後に一つだけ」
次第に青緑色の光が強くなり
目を瞑りたくなるほど眩しく輝いていた
もう時間がないんだ、と実感する
ゼ「お姉ちゃん、いま幸せ？」
その質問にはっ、と目を見開いた
最初出会った時と全く同じ質問をしている
「(…あの時、私なんて答えたっけ？)」
幸せだとは言ってないはず
だって私的には幸せじゃなかったから
【楽しいけど、幸せではない】
それがあの時の私の答えだった気がする
青緑色の光がさらに強くなって
ゼロの姿さえも認識するのが難しくなってきた
Aは立ち上がって手を伸ばす
眩い光の中、確かに小さい手を握った
「とっても幸せだよ」
沢山の出来事が目まぐるしく起こって
怒られたり泣きそうになったり色々あったけど
それでもこんなに温かい気持ちになれた
「ゼロのおかげだよ、ありがとう！！」
全部ここに連れて来てくれたゼロのおかげ
崖から突き落とされた時はビックリしたけど
それも今となっては良い思い出の一つだ
ゼ「お姉ちゃん、おねーちゃん」
ゼロは強く手を握った、離したくないんだろう
ゼ「お姉ちゃん、大好きだよ」
大好きだよ、と何度も呟いて微笑んだ
ゼ「じゃあね」
青緑色の光が大きくなって思わず目を閉じる
「ゼロ、大好きだよ！」
目を閉じたまま叫ぶように言って手を離した
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アイス！ - ゼロちゃんがかわいかった！(泣)ゼロちゃんとは絶対別れたくないよね (2020年10月11日 15時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
アイス！ - あ〜、、、ふしぎな話☆ (2020年10月11日 15時) (レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメント、そして応援ありがとうございます！！新作投稿に向けて頑張ります！！ (2020年3月20日 10時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
つきみうどん - 神作品すぎません？？占ツクめちゃめちゃ久しぶりにみた初めの作品がこれだったのでもう本当に泣きました。うん泣きました()これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年3月20日 0時) (レス) id: d84db328f6 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - がんばりますっ！ (2020年3月7日 11時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2020年3月1日 18時
