２２話 ページ23
．
地を揺らすような凄まじい足音に
不安を感じながら恐る恐る振り向くと
よく目立つ緑パーカーを着た男性が走っている
その人を見た瞬間、誰なのかすぐにわかった
「(ゾムさんだ！勢いすごっ！！！)」
ぶつかったらヤバいと思い、急いで端に避ける
避けた私の前を高速で通り過ぎた後
シャオロンさんがゾムさんを追いかけて行った
シャオロンさんは怒った様子で何か叫んでいて
ゾムさんはニコニコ笑顔だったのが印象深い
きっとイタズラをしたんだろうと勝手に考えた
てかゾムさんにぶつからなくて良かった
あんな高速で走っている人にぶつかったら
自動車に轢かれたくらいの衝撃を感じるはず
そこら辺の自動車より怖いわ…
というか私見向きもされなかったんやけど
やっぱり興味無いってか眼中に無いって感じ？
「(まぁ普通に考えて眼中に無いやろうな)」
自分で言うのも何だが私は非力だと思う
武器なんて持ったことないし
そもそも本物の銃を見たことすらない
使ったことなんてある訳もなく使い方すら曖昧
私が最大限出来ることはやりたいけど
きっとここじゃ雑用以外何も出来ないと思う
戦い方もわからない、教えて欲しいくらいや
「(役に立ちたいとは思うけど…)」
私に出来ることは限られている
とにかくネガティブ思考になる前に
今任されている仕事をしっかりやり遂げないと
グルッペンさんに呆れられたら終わりな気がする
総統室に戻ってグルッペンさんに書類を渡すと
ペコッと頭を下げて次の仕事に取り掛かった
書類を届けたら次は書庫の整理整頓。
そこでまた書庫の場所がわからず
近くを歩いていた軍人さんに場所を尋ねると
その人はとても親切で書庫まで案内してくれた
男性「見かけない顔やね、もしかして新兵？」
「いえ、違います」
書庫に向かう途中で軍人さんに話しかけられる
男性「君もしかして総統様の側近になった…？」
「はい、昨日なったばかりなんですけど」
私がそう言うと軍人さんは酷く驚いた顔をした
男性「じゃあ君が噂の天使様か…」
「て、天使？私が？」
この人は何を言っているんやろか
若干引き気味に返すとその人はキョドり
それから書庫に着くまでの間、全く喋らなかった
男性「書庫はここです…」
「案内して頂きありがとうございました」
その人は急いで頭を下げて
逃げるように私の前から走り去っていく
なんやねん、そんな走らんでもええやんけ…
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人間失格(プロフ) - 夢主のエッセエセの関西弁可愛い (2020年12月28日 5時) (
レス) id: d6350dd420 (このIDを非表示/違反報告)
きゅーさん - この作品めちゃめちゃ好きです！２週目行ってきます！ (2020年8月2日 1時) (レス) id: caec64c12b (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！異世界ネタです笑のろま更新ですがこれからも頑張ります！！ (2020年2月9日 13時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - …ごめんなさい、ネックレスのところ、「異世界ネタか！？」って叫んでました。面白いです！更新ゆっくりでいいので、楽しみにしてます (2020年1月17日 7時) (レス) id: 05be0b6c74 (このIDを非表示/違反報告)
クロノス - いやー最高すぎませんかねぇ（めっちゃおもろいやん） (2020年1月11日 14時) (レス) id: 25a024680a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2020年1月8日 1時
