２４話．許さない ページ26
．(女幹部視点)
※以下、「」前の女幹部表記は省略しています
「(何であんな奴に謝らなきゃいけないの)」
自室に向かう途中の長い廊下
腸が煮えくり返るような怒りを
内に隠し表面上ではいつもの冷静を装っていた
数十分程前、書庫で幹部のゾムに説教されたのだ
「(ただのイカレ野郎のくせに)」
早足で完全防音の自室に戻ったら
やりたい放題で、そこらにある家具を蹴り飛ばす
それは勢い良く転がり喧しい音を立てた
「ムカつく！！」
息切れするくらい暴れてからベッドに座った
それでも怒りは鎮まることなく
先程の言動を思い出してはふつふつと沸き立つ
許せないのはヘマした部下、それとゾム
「(戦闘能力だけが取り柄の脳筋が！)」
あいつはずば抜けた戦闘能力を
気に入られ傍に置かれているただの殺戮マシーン
それだけが取り柄の幹部、でも私は違う
「(私は完璧なの、全てにおいて完璧！)」
戦闘能力、頭脳、おまけに容姿だって
全てにおいて努力を怠らず
厳しい家庭で血反吐を撒き散らすほど鍛えられた
実技の成績も筆記の成績も完璧じゃなきゃ駄目
母「後期試験の成績見たわ、酷い有様ね」
父「実技試験で格下に負けたらしいな」
あぁ、なんて情けないんだ、お前は我が家の恥だ
「うるさいっ、うるさい、黙れっ…！！」
今までの言葉がフラッシュバックして息が詰まる
両親から褒められたことなんて
片手で数えられる程度だけ、それも随分前のこと
思い出すのは怒号や蔑む目、冷たい言葉ばかり
「(私は違う、あいつらとは違うの…！！！)」
戦闘能力だけを気に入られたわけでも
優秀な頭脳だけを気に入られたわけでもない！
その両方を認められた
「(そうだ、あいつも私を馬鹿にするんだ)」
じんわり滲む汗を手で拭い、前髪をかき上げる
普段より遥かに低下した思考能力で
思い浮かぶのはAの見下したようなあの瞳
あいつも私を馬鹿にする、両親に似た目をしてる
「(この私を侮辱するなんて、許せない)」
あの女は周囲から沢山の愛情を貰って育ち
特に苦労することもなく生きてきたに違いない
飄々とした態度、振る舞い方、その全部が憎い
「…今にみてなさい」
ここから追い出してやる
ここは私の、唯一の居場所なんだから
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餅野郎もち介 - 完結おめでとうございます！いつも楽しみに見てました！私個人としては、女幹部と夢主ちゃんとのバッチバチなド修羅場や、チーノさんとの絡みもとても好きでした！これからも応援していきたいです！本当に素晴らしい作品をありがとうございます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))♡ (2022年7月29日 21時) (
レス) @page49 id: 1580038392 (このIDを非表示/違反報告)
氷空 - 続いてコメント失礼します。続編が出るとしたら即見に来ますね！！ (2022年7月29日 14時) (レス) id: cd6e52358c (このIDを非表示/違反報告)
氷空 - 完結?おめでとうございます!いつも楽しみに見させていただいてました！トン氏と、夢主ちゃんの可愛いやり取り…めっちゃ好きです!女幹部も結構好きだったような?ｗ (2022年7月29日 14時) (レス) id: cd6e52358c (このIDを非表示/違反報告)
るか - 完結(？)おめでとうございます！！！！なんとなくさんの作品が大好きで、ほんとうに楽しみに読ませて頂きました。これからもご投稿心待ちにしていますので、また作品をつくってくださると嬉しいです(●︎´▽︎`●︎ (2022年3月30日 0時) (レス) @page49 id: 56081a8842 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - rieさん» コメントありがとうございます！身に余るお言葉を頂けてとても嬉しいです。このような作品を読んで貰えて本当に喜ばしい限りです…是非これからも宜しくお願いします。 (2022年3月26日 21時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
x他1人 | 作成日時：2021年4月29日 14時
