７話．おやすみ ページ9
．
「迷惑なんて、今更じゃないですか」
グ「そ、それはそうだがっ」
Aは優しく笑ってグルッペンの頭を撫でる
「そんなに気負いする必要はないんですよ」
グ「だが、ちゃんと仕事をしないと怒られる」
下を向いて少し震えた小さな声でそう呟いた
「(あー、やっぱりこれ怖がられてるやん)」
グルッペンは怖くないと言っていたが
本当はまた怒られて叩かれることに怯えている
「(トラウマってやつかぁ…)」
申し訳ないことをしたという気持ちと
いや、あれは仕方ないという気持ちが戦い始めた
「総統様、とりあえず今は寝ましょう」
グ「でも仕事が…」
まるで先週の自分を見ているようで
心の中のモヤモヤが増してきて気分が悪くなる
「仕事は私がやりますから」
強引にグルッペンをベッドに倒して
母親のような手付きですっかり冷えた頬を撫でた
「おやすみなさい」
グ「…A」
半ば強制的に寝る体勢に入ったことで
頑張って振り払っていた眠気に身を委ね始める
グ「…A、A」
「何ですか、ここに居ますよ」
手を握ってみると惚けた笑顔を向けられた
「(こんな顔するんや、初めて見た…)」
寝惚けている時しか拝めないレア度高めの笑顔
数分程Aの名前を呼び続けて
やっと眠ってくれたので仕事に戻ろうとしたが
「あ、手が」
グルッペンが手を握ったまま離してくれない
「すみません」
謝りながら引き剥がして
机に向かおうと背を向けたときゴソゴソ音がする
振り向くとグルッペンが体を起こしていた
グ「A…」
「はい、ここに居ますよ」
すぐさま近付いて再び寝かせると手を握られる
「(これじゃ仕事できない)」
机の書類に手を伸ばすがここからでは届かない
「(やばい、つられて眠くなってきた)」
なにも出来ないのでグルッペンの寝顔を
見ながらぼけーっとしていると眠くなってきた
この安らかな寝顔を見て眠くならないわけがない
「(…朝までに終わらせなきゃいけないのに)」
頭ではそう理解していても
この寝顔を前にすると全てがどうでもよくなる
「(もういいや、寝よーっと)」
朝までに終わらせないといけない書類も
隣で寝ているグルッペンも気にせず横になった
「おやすみなさい」
ゆっくり目を閉じて眠気に負けた
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じゃんけん(プロフ) - 書き込み失礼します。ニヤニヤが止まらん良きかな。マジで夢主ちゃんのキャラ造形が大好きです！満足度No.1すぎました。 (5月7日 1時) (
レス) @page37 id: 3117205f0e (このIDを非表示/違反報告)
俺 - 夜遅くですが、完結おめでとうございます！！！今日のうちに、最初から最後まで読ませていただきました。すごい面白かったですwww他の小説も興味が湧いてきました！！！関係ないですが、ハッピーハロウィン！ (10月31日 23時) (レス) @page37 id: 93217855e3 (このIDを非表示/違反報告)
道産子軍出撃ィ！ - 完結お疲れ様でしたー！あと、おめでとうございます🎊！！ストーリーが面白く、表現も神っていて笑えるところなどがあり自分の中で最高の小説になりました！！本当にありがとうございました！！ (2023年2月15日 2時) (レス) @page37 id: c18e894fa6 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ - まず、完結おめでとうござます！！！それからこの小説とてつもなく面白かったです！今まで見てきた中でもダントツで面白い！！これからも応援しています！ (2022年2月19日 22時) (レス) @page37 id: 7d2a741c78 (このIDを非表示/違反報告)
イェア - 総統かわよｗｗ 完結おめでとうございます! (2021年11月26日 17時) (レス) @page37 id: 08e1c3acf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2020年12月26日 10時
