２８話．電話 ページ30
．
入隊式という一大イベントを終えて
昼食と夕食、風呂など全ての準備を済ませた夜
ふと両親のことを思い出した
リ「A？どしたの？」
「なんか急に家族のこと思い出しちゃって」
話の途中でぼーっとしているのがバレて
心配の表情を向けてくるリリィに素直に伝える
リ「それホームシックってやつじゃない？」
「かもしれない」
照れたようにはにかんだ
リ「電話しにいく？本館に公衆電話あるよ〜」
本館の正面玄関前に公衆電話が一つだけ
「電話してこようかな」
リ「そうしな！」
思い立ったら即行動、すぐに立ち上がる
「リリィは寝ていいよ、すぐ帰ってくるから」
リ「え！？でも外真っ暗だよ！？」
外は真っ暗だし明かりも少ない
何かあったらどうするのと言われるが
基地内だから不審者も居ないだろうと説得した
「それに不審者が居ても私強いから大丈夫！」
リ「強いかもしれないけどさぁ…」
両親との電話にリリィを巻き込むなんて
申し訳ないし話を聞かれるってことが恥ずかしい
「大丈夫、行ってきます！」
着いてこようとするリリィの肩を押さえ
無理矢理座らせると急いで部屋から飛び出ていく
リ「あ、ちょっと待っ、もー！！」
なるべく静かに、出来るだけ無音を心がけて
その精神で廊下を抜け
本館までの暗い道を微かな明かりを頼りに駆けた
「(お、あれかな)」
玄関前、古びた公衆電話がぽつんと存在している
「(…ちょっと、これ壊れてないよね？)」
立て付けの悪い扉を強引に動かせば
何故か閉じなくなってしまったのでそのままに
電話が終わったら頑張って戻しておこう
仕方なく開けっ放しにしたまま
ポケットから小銭を出して投入口に突っ込んだ
「(これでお金だけ取られたら怒るから)」
頼む、繋がってくれ！
そう願いながら
自宅の電話番号を指で押して受話器を耳に当てる
コール音が鳴っているので機能しているようだ
「(よかった、２人とも出てくれるかな？)」
あとは両親のどちらかが出てくれたら
『はい、もしもしー？』
「もしもし、お母さん！Aだよ！」
何度目かのコール音のあと
やっと母親の声が聞こえてきてほっとひと安心
『え！？A！？ほんまにA！？』
「うん！本物！」
夜にも関わらず母は相変わらずテンションが高い
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なんとなく(プロフ) - なくろさん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、訂正前の文章は全て削除してしまいデータが残っていないんです。前作の拙いものでも褒めて頂けて凄く嬉しいです！次作を訂正する時には新しく作成し直そうと思っておりますので宜しくお願い致します (2022年2月21日 13時) (
レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
なくろ - 強すぎて困ってます、前作から読ませて頂いていたのですが、改正番も面白くて楽しんでます！前作も本当に大好きだったので、迷惑でなければ前作もまた読みたいです、データがもしあればでいいのですがよければ…！ 改正番本当面白いです！これからも頑張ってください！ (2022年1月19日 22時) (レス) id: 3abef81a30 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - あいまいアインさん» コメントありがとうございます！一番最初に投稿したのもあって文章が拙く、どうしても書き直したかったので…面白いと言って頂けて嬉しいです！続編もそのうち改訂します。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
あいまいアイン(プロフ) - 久々に見たら内容がすごい変わっていましたが、とても面白かったです！体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年5月1日 17時) (レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
なんとなく(プロフ) - コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 963a8785fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんとなく
| 作成日時：2019年11月15日 11時
