【ハリポタ】お転婆少女と悪霊の耳飾り② (ページ21)

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act70 ページ21

「お母さんごめんなさい……！」

『大丈夫よエイトア』

僕のせいだ僕のせいだと泣きそうになるエイトア
を慰めながら、セブルスに向き直る。

『ごめんなさい、ほんと、あの、ごめんなさい。』

「いいさA。君が悪いわけじゃない」

軽く私の頭を撫でた彼は笑みを浮かべる。
それから思い出したように、

「…君は相変わらずだな」

『え？』

「二年生になる夏にあぁ言うのに絡まれただろう」

『あぁー、そう言えば……』

そんなことあったなぁ。なんて思い出。
あの頃はまだ12歳ぐらいで、外で魔法を使えなかった。
セブルスが今日みたいにかっこよく助けてくれて、
ちょっとドキッとしたような……

「お母さん美人なんだから気を付けてよ！！」

『……褒めても何も出ないよ？』

「何もいらないよ……！」

ﾌﾟﾝｽｺ怒るシックルに冗談だと笑う。
それから手の中にある二つの大判焼きの存在を思い出して、
四人でそれを、わけっこした。

「…甘い」

「たい焼きみたーい」

「…ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ」

食べたいと言った本人は気に入ったらしくひたすらに
咀嚼していた。

ちょっとした思い出がよみがえる、一日でした。

「…花火は、まだなのか？？」

『…ぁ、』

そうだ、花火のことをすっかりきっかり忘れて
いた。むしろメインイベントなのに。

なんで締めようとしてんの私www

『ちょっと移動しません？』

そうだな。とセブルスが私の手を取る。
私は手を繋ぐ双子の手を引く。

ある程度人が少なくめで、周りは暗い。
喧騒から外れた場所を見つけ、腰を落ち着ける。
唯一怖いのは虫だが……

それを言うと笑われそうなので心の内に秘めておく。
私の虫嫌いはご健在だ。よくそれで森に入ったなとか
思える。

若い頃の自分が凄いと思う本当に……

「A？どうかしたか？」

『いえなんでも！！大丈夫ですよっ！』

「お母さん様子変だね」「そうだね」

とこっそり言い合う双子を全力無視して話を反らす。

『花火まだですかねぇぇ』

「「反らした…… 」」

何もかもが息ぴったりな双子に戦慄しながら
わなわなと震える。
この子達怖い……！

『あ』

そうこうしていると、夜空に小さな花火が上がった。
それからバンバンと特大花火が上がる。

『綺麗…！』

「君もな」

クスッと双子が笑ったのは内緒である。