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やっぱこうやって走ると楽しい。楽しくて仕方がない。
慎太郎「去年体育祭でリレーやってた？」
「やってないよ！」
慎太郎「え！？めっちゃ足速いね。今年やってみ、楽しいよ！」
「森本くんに言われると自信出てくる…」
じゃあ今年くらいはやってみようかな…って言うと、「約束ね！」って声が聞こえる。結構ボリューム小さくした出したつもりだけど、バッチリ聞こえてたらしい。
その時、凛の姿が見えたから、森本くんにまたねって言いながら小走りで凛の元へ向かおうとした。そこまではよかった。
突然、何も無いところでつまずいてバランスが崩れる。やばいって思った時にはもう、暖かい感触があって。
慎太郎「っと…大丈夫？？」
「……え」
お腹の辺りに森本くんの左腕があって、右手は私の肩。少女漫画でよくある、「主人公がつまずいた所をイケメンが支える」のあれだ。
「…ごめ、ん」
慎太郎「あ、こっちこそごめん！」
顔に熱が溜まっていくのを感じて、顔を背ける。恋する乙女か、私は。
「じゃ、じゃあ！また！」
走って凛の元へ向かう。大丈夫かな、顔赤くなってない？
凛「…少女漫画？」
「……ね」
凛「いや、あれはやばい。恋の予感だよ！A顔まっかだし！」
「うそ！そんなに？！」
凛「Aが慎太郎に恋したら全男子が失恋する！」
「ちょ、どういうこと！？」
そんな会話をしていると、凛が短距離走の出番。走っていく後ろ姿を見守ると、遠くの視界には森本くん。ジェシーくんと樹くんにめっちゃ問い詰められてる雰囲気。
…意識しちゃうかも。
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作者名：りんご | 作成日時：2022年11月26日 18時
