相良くんに一目惚れをした、女の子のお話 (ページ29)

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私が来たその時は、伊藤くんの頭上に角材が振り下ろされる瞬間だった

『よっ…！！！！…っと…』ﾀﾞﾝｯ!!!!!

私は角材を持っていた人の腹を蹴り飛ばした

伊藤「…え、Aちゃん…？！」

前を見るとみんなの目が点だ

…相良くんも。

…やっと会えた

『みんな、来たよ！』

私がそう言うと佐川くんを筆頭に軟高にいる、たくさんのツッパリたちが出てきてくれた

ツ「「「うぉおおぉおああああ！！！！！！」」」

理子もこの時来てくれた！

『理子！あ！後ろ！』

理子「A！…うわっ！！…っと！」

『一緒に動こう！』

理子「ええ！そうね！」

私は理子と連携を取りながら戦った

あともう少しで最前にいる伊藤くんが相良くんに届く…！！

と思っていたその時、

「三橋をやりましたァーー！！！」

三橋を…やった…？

目の前には血だらけで引きずられている三橋くんがいた

相良「誰がやった？」

「誰がやったかは分かんねぇっすけど、下の廊下で倒れてやした笑」

相良「…？」

三橋「さんちゃんの不意打ちアターーーーック！！！！」

三橋くんはそう叫びながら相良くんの顎にアッパーを食らわせた

顎だったからか、1発KO

そこからお金も返してもらった

三橋「…おい。…これで俺が千葉最強だかんな！！！！」

その時ばかりは三橋くんがかっこよく見えた

私は気絶している相良くんの元へ駆け寄り、座り込んだ

『相良…くん…』

髪をサラッと撫でる

何分たったかな…相良くんまだ起きないけど大丈夫かな…

相良「…ん…う"っ、いっ…て…」

『あ、おはよ』

相良「あ"？何でテメェがいんだよ…」

『私も戦ってたからね。ねぇ相良くん、話があるんだけど、いい？』

相良「………。俺はお前と話すことなんかねぇ、帰れ。」

すくっと立ち上がる相良くんを引き止める

『相良くんもあるでしょ！無かったとしても、私はあるの！』

相良「ねぇっつってんだろ！！！！」

急に大声を出されて、思わず肩が揺れる

相良「…危ねぇから、もう帰れ。」

『……あっそ』

『あっそ』なんて相良くんに使ったこと無かった。

突き放されたのが悲しくて、辛くて、惨めで、

私は、泣きながら開久を出た

『ねぇっつってんだろ、かー…ちゃんと話したかったのに、はぁ、どうしたらいいのよ…』