相良くんに一目惚れをした、女の子のお話 (ページ14)

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sideA

＿＿＿回想

入学早々、カイから話しかけてきてくれた

そのままクラスが一緒だった私たちは仲良くなり、よく話すように。

カイも喧嘩はまあまあできるから、私が絡まれていたところを助けてくれることもしばしば…

そのうち、私はカイのことを好きになっていた

それはカイも一緒だったようで、告白されて、付き合うことに。

付き合って最初は優しくしてくれたし、私以外の女の子とも必要最低限仲良くしたりはしなかった

でも、付き合って3ヶ月ほど経ったとき、カイは露骨に女子と仲良くするようになった

…もうこの時点で別れればよかったと心底思う

私は、カイにほかの女子と露骨にベタベタするのをやめて欲しい、と言ってみた

それを言った次の日、カイは私の周りの人に「アイツは重すぎる」や「メンヘラって嫌だよな〜」など、あることないことを吹き込んだ

精神的に疲れてしまった私は智司に助けを求めに、智司の家へと入った

が、どうやらその瞬間を見られていたようで、
「アイツはビッチ」「浮気者だ」など、周りの人間を使って一方的に責め立てた

私の意見も聞かずに。

もうこの人は無理だ、と思って別れを切り出した

『私と別れてください。』

私がそう言ったのを皮切りに、カイは私にストーカー行為をし始めた。

家にまで侵入されたこともある、警察にも相談した、カイは厳重注意を受けた

私はさすがにヤバいと感じたため、

海外にいるお父さんにどうにか頼み込んで

少し離れた軟葉高校というところに逃げるように転校した

もう逃げられたと思ったのに、コイツはまだ私のことを諦めていなかったのか…

＿＿回想終了

カイ「あ？お前誰だよ、早くAこっちに渡せ」

相良「アイツ、殺しても問題ないか？」

いつもと違う低い声。

『こ、殺すのは相良くんが捕まっちゃうからダメ…』

相良「分かった、殺しはしねぇ、おい伊藤、Aを頼めるか？」

何かヤバいと悟った伊藤くんは、いつの間にか立ち上がっていた

伊藤「おう。Aちゃん、危ないからこっち来て」

『あ…ありがとうごめん』

カイ「なぁA、そうやって何で俺から逃げるんだ？俺たち恋人だろ？」

名前を呼ばれて私の体がビクッと震える

『…違う、別れたでしょ、アンタ、私にしたこと忘れたの？』

カイ「あれは愛情表現の一つだろ？何怒ってんだよ」