男装してても心は女。６【佐野万次郎】

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『ぜってぇに死なせねぇ！！』



ギリギリで落ちてきたマイキーの腕をつかむ



マ「・・・バカな事すんな、お前も武道も俺のせいで死ぬんだぞ？」



『頼む、マイキー・・・死ぬな』



マ「手を放せ、もう終わらせたい」



『離さねぇ・・・！』



マ「俺をそこまで助けようとするのは真一郎との約束の為なんだろ？」



違う・・・



マ「東卍を作って、不良の時代を創るはずだったでも俺が狂って、道を外れて・・・お前は俺を救うために一緒に落ちて・・・不幸にしちまった」



違う・・・！



マ「もういいんだ蓮、俺を、楽にさせてくれ」



黙れ黙れ黙れ・・・！



『うるせぇぇぇ！』



マ「！」



『俺がお前を助けるのは真一郎との約束の為？ちげぇ！そんな約束関係なく、俺がお前を好きで失いたくないと思ったからだ！！』



俺はいつの間にかお前に好意を抱いていた



真一郎がいなくても、俺はお前について行ってたと思う



『お前が俺を不幸にした？あんな親の元に生まれた時点でもう不幸になってんだよ！人の不幸をお前が勝手に決めるな！』



クソ親の元に生まれて、毎日何となく生きてたでも、でも・・・



『お前と出会ってから俺の人生は変わった！俺の方こそお前に救われた！』



マ「・・・！」



『お前はいつもそうだ！何でもかんでも自分のせいだと思い込んで自分を責めて！』



辛くても泣かない、助けを求めない



『俺は、そんなお前が大好きだ！』



だから、だから・・・



『佐野万次郎！一度でいい！助けてくださいっていえぇぇぇ！！』



『俺がお前を救ってやる！』



マ「・・・っ！助けてくれ・・・蓮！」



ガシ



手が掴まれる



このまま引き上げれば・・・



ズリ



『！』



体が滑って落ちそうになる



このままだと俺もマイキーも落ちて死ぬ・・・！



『武道・・・武道！』



武「は、い」



『手伝え！このままだとどっちも落ちて死ぬ！』



武「グッ」



立ち上がろうとする武道 三発も打たれていて力が入っていない



クソ、間に合わねぇ・・・！



『あの諦めの悪さはどうした武道！』



武「うぉぉぉ！」



立ち上がる武道



このままじゃ武道がいても間に合わねぇ



『ッ！武道！受けとれぇぇぇ！』



腕に最後の力を込めてマイキーを引き上げる



ズリ



マイキーを引き上げた途端に体が滑って落ちていく



武「蓮さん！」



マ「！蓮！」



二人の手が伸びて来るが届かない



『ごめんな・・・』

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