『本当の裏切り者は誰だろう』

LIAR305 ページ34

(おや？作者はシリアスの気分のようだ)



校長先生がそらるさんの肩を叩きながらもるでお先輩達の方を見る




「ほら！君達も一ノ瀬くんを見習って頑張れよ！」



急に二人の顔が強張る





「…はい」



「……善処します」




『…』



前栗原に聞いたけど、3年の学年トップは生徒会長と副会長が占めてるし、陸上大会だって陸上部を抑えて県1位をとっていた。



『うへぇ』




自分じゃないからって高望みして、



これだから大人は自己中なんだよ。




ため息を吐くと、ふと小学校の頃の思い出がフラッシュバックする。




ズキン





[『ほんとにAちゃんは賢いわね！！』]




ズキン




[『Aちゃんまたテスト1番！？すごーい！』]





なんか…頭痛いなぁ……





[『雪村、最近成績下がってるぞ！
お前は頭いいんだから、これからも頑張れよ！』]




ごめんなさい、もっと頑張ります。




[『しんどい？だから今回のテスト受けないの？貴方大きくなったら医者になるんでしょ？甘えないで。』]





我儘言ってごめんなさい。








どれだけ頑張っても、どれだけいい成績残しても、認めてもらえないのって辛いよね。




少し2人が可哀想になって、つい口が滑る





『お言葉ですが校長先生、それは2人の何を見て言ってらっしゃるのですか？
貴方の、いや、先生方の言葉は重いんです。
あまり軽率に仰らない方がいいかと。』





私の普段とかけ離れた言葉遣いに、その場にいた全員が固まる






やべ、口が滑りすぎて昔の口調になった…




『あは、』



私はへらあ、と苦笑いを浮かべてその場から立ち去った

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