記憶180 ページ40
目覚めた私の目に飛び込んできたのはもう見慣れた木製の天井。
しかし木目がいつもと違う。
部屋の匂いもどこか鼻に刺さるような、漢方のような匂いだ。
体には丁寧に布団がかけられていたが、自分には土の上に倒れた記憶しかない。
大方、利吉さんが忍術学園まで運んでくれて、そこから誰かが世話をしてくれたのだろう。
上半身を起こすと丸い白い背中が目に入った。
起き上がる際に出た布の擦れる音に反応したのか、振り返ったその人物と目が合う。
｢ああ良かった、起きたんですね。はじめまして、忍術学園の校医をしている新野洋一です｣
伊作さんが薬草摘みに行って怪我をして帰ってきた時に、名前だけは聞いた。
この人がそうか。
挨拶を返すのにこのままでは無礼かなと思い布団から出ようとすると、｢病人なんだから大人しくしててください｣と言われてしまった。
膝あたりまで下げた布団を太もものつけ根までかけ直す。
｢すみません、ではこのままで失礼します。はじめまして、高坂Aです。……布団は新野さんが敷いてくださったんですか？｣
新野さんはにっこりと微笑んだ。
｢それも含めて、あなたがここに運ばれてきてからのことを話しましょう｣
新野さんは、倒れた私を利吉さんがここまで運んでくれてから二日間眠りっぱなしだったこと、体に異常はなくてなぜ目を覚まさないのか分からずお手上げ状態だったこと、眠っている間の世話をほぼ不眠不休で伊作さんがしてくれていたことを話してくれた。
｢不眠不休って……｣
私が寝ている間も授業などは普通にあったはず。
それなのにそんなことをして彼は大丈夫なのだろうか。
｢思うこともあるでしょうがその前に。いくつか質問させてもらいますね｣
丁寧な口調で話しかける新野さんに頷く。
｢まず、現在体に不調を感じるところはありますか？ 痛いところがあるとか、具合が悪いとか｣
｢いえ、特には｣
紙に何か……、おそらく私の健康状態を記しているのだろうが、角度的に内容は見えない。
｢そうですか。では次に、体の異常が無くなったのはいつからですか？ 聞いた話では触覚がなかったり声が出せなかったりしたようですが｣
｢意識を失う直前にものすごい頭痛がして、その時に耐えきれなくて声が出たんです。明確にその時から治ったのかは分かりませんが……｣
なるほど、と新野さんはまた紙に何かを書き込んだ。
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小学7年生(プロフ) - ビビさん» コメントありがとうございます！ ぼんやりとしか決まってないですが、アンケの結果を考慮するとこんなるかなぁというのはあります！ ありがとうございます、最後まで頑張ります(^^) (2020年3月4日 17時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - 初めてコメントさせていただきます。続きが気になって仕方ないです。終わり方決まってるんですね、どんな風になるのか楽しみにしてます。これからも応援してます。 (2020年3月4日 12時) (レス) id: 1ea5bff0da (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - ゆきさん» めちゃくちゃ嬉しいです……(；ω；)一応終わらせ方のだいたいの方向性は決まってるので最後まで見て頂けると幸いです(●´▽`●) (2020年3月1日 12時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初めまして、こんにちわ！このお話とても面白くて凄く好きです！これからどうなるのかとても楽しみです♪無理せず頑張ってください！応援してます(*´ω`*) (2020年3月1日 10時) (レス) id: d382303660 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - ウーロンティーさん» 光栄です！ ありがとうございます、頑張ります〜！！ (2020年2月19日 0時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年1月24日 18時
