腹黒ドS佐藤さん２

No.74 ページ29

聡｢勝利の知らないところで散々嫌がらせにあってきたんだよ· · ·｣









体育の授業中わざとぶつかって転ばせたり









ジャージ隠されたり








朝机の中がゴミだらけになっていたり









クラスLINEでありもしないこと言われたり· · ·









あの後もずっと嫌がらせは続いていた









なのに









気づいてやれなかった· · ·









一瞬『クラスが違ったし· · ·』なんて頭をよぎったけど









情けない言い訳









聡｢別に勝利に気づいて欲しかったわけじゃない· · ·むしろ止められてたんだ｣









勝利｢止められてた？｣









聡｢Aちゃんが”絶対佐藤勝利には内緒にして！！”って· · ·｣









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｢ごめん· · ·ずっと黙ってて· · ·｣









里奈｢ねぇ？· · ·何度· · ·Aに別れた方がいいって話そうと思ったかわかる？｣









｢· · ·｣









里奈｢学園の王子様って言われてるあの佐藤勝利と両思いに慣れたなんて奇跡に近いことだし· · ·嫌がらせだってありえることだろうって思ったからだよ？｣









｢里奈· · ·｣









里奈｢幼なじみが辛い思いしてるのに· · ·なんにもしてやれない自分が悔しくて悔しくて· · ·それでも言うの我慢してたんだよ？｣









｢ごめん· · ·本当にごめん｣









里奈｢理由がどうであれ言って欲しかった· · ·｣









もう許してもらえないのだろう









こんな嘘つき









里奈｢だから今度からはちゃんと言ってよね！！｣









｢え？｣









里奈｢だから！！これからは隠し事なしだからね！！わかった？！｣









｢いいの？｣









里奈｢まぁ· · ·佐藤勝利は許せないけど· · ·Aはもちろん許しますよっ｣









｢里奈· · ·｣









なにかの青春映画のように









2人で泣きながら笑いあった

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