検索窓
今日:8 hit、昨日:8 hit、合計:12,903 hit

【第12話】 ページ13

1人悶々と考え込んでいた私は、突然聞こえてきたハイテンションなおそ松の声に思い切り顔をあげる。




少しでも動いたら唇がくっついてしまうのではというくらいの距離にあるおそ松の顔。



『…っ、な、んで学校に来たの。
あれだけ来ないでって言ったのに』




家を出る前におそ松に絶対に学校に着いて来ないよう、念を押して言ってきたのだ。


他の人にはおそ松の姿が見えないらしく、人目のあるところでおそ松と話していれば確実に[頭のおかしい人]というレッテルが貼られてしまう。



そんなことにならない為にもとおそ松にお願いしたのにこの有様だ。




おそ「さっきも言ったけどずっと1人で暇だったんだよ〜。
てことで今から俺と遊ぼうぜ!」



『無理。』


ふざけた提案に即答すれば涙目で「なんでぇ!?」と叫ばれる。


…うるさ。




『なんでと言われても…私貧血でここにいるの。
暫くは安静にしてないと。』


おそ「貧血!?確か初めて会った時も貧血で倒れたんだっけ?」


『うん…でも昔から体弱いからそんな驚くことでもないよ』




とは言ったものの、ここ1年くらいは倒れるなんてことはなかった。


最近寝不足だったからその所為だとは思うのだけれど…





おそ「それで、今回の貧血もこの間と同じなの?」


『えっ、あ、いやそれもあるんだけど…』



おそ「あるんだけど?」


宙で胡座をかきながら首を傾げたおそ松から視線を逸らしてチラッとトド松くんを見てみる。



たぶん、睡眠不足に加えてトド松くんに血を吸われたのも倒れた理由の一つだろう。





でも、血を吸われたってことは秘密にしておいた方が良い気がする。


幸い、トド松くんはまだ眠ってるからおそ松のことに気がついてない。
お互いの正体を知らないままこれ以上ややこしくならないようにしておこう、うん。




『ううん、なんでもない。』




おそ「ふーん。まぁそんなことはどうでもいいんだけどさぁ、」







自分から聞いておいてどうでもいいってどういうことだコラ。

と、内心でツッコんでいると1番訊かれたくなかった質問をされてしまう。








おそ「そこで寝てるオトコ、誰?」

【第13話】→←【第11話】保健室



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
43人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

サクラ - 更新楽しみに待ってますので戻ってきてください!おねがいします! (2018年2月15日 18時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
玲紋 - 気になります!続きが!応援してますね! (2016年3月21日 1時) (レス) id: eee74b7045 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ももももっち。 | 作成日時:2016年1月10日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。