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「───…そこからは簡単です。今の東京校学長である夜蛾正道が、貴女方姉妹を拾い、過去ではお姉さんを、そして現在では貴女を、呪術師として育てている。」
『そうですか...』
『(悟くんに会った頃の記憶が曖昧すぎる。幼かったからなのか、それとも...)』
『両親がどうやって亡くなったのかは分かりました。...じゃあ、姉は何故死んだのですか...?』
「それは、其方に座っていらっしゃる方のほうが詳しいかと。」
目線の先には、
『.........五条先生、知ってるの.......?お姉ちゃんが、なんで死んだのか』
黙ったまま。
「可愛い生徒に訊かれてもまだ口を開きませんか」
相変わらず、五条に話す時は感情の昂りを抑えられない様子だった。
『どういうことなんですか...?』
「あの子は...私の親友は......この男に殺された!!!」
『ちょっと待ってください!貴方がお姉ちゃんの親友なのかは、分かりませんけど!悟くんが殺す訳無いじゃないですか、あんなに仲が良かったんですよ!!?』
見ず知らずの人間に、大好きな人の事を勝手に言われたのだから、流石のAも黙っていられなかった。
『あの時のお姉ちゃんの顔を見れば分かります!!どれだけ高専が楽しかったのか!それにお姉ちゃんと悟くんは...っ!』
『(...2人は、お互いの事が好きだったから)』
「A、いい。それを口にして、Aが傷付くのだけは駄目だから」
『...うん』
「それ、とは何の事か分かりませんが、あの子を殺したのは間違いなくこの男です。ですので、私は絶対に貴方を許しませんから。...それでは、失礼します。」
そう言い、女性は部屋から出て行った。
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作者名:ルナ | 作成日時:2023年8月22日 2時