彼女は探偵社員でもマフィア構成員でも無い ページ43
...
少し時を遡って───── 半日前。
『っ.........生きてる。絶対死んだと思ったのに...........。痛っ』
夏目「余り動くなよ、応急処置は済ませたが完治はしていないのだからな。」
目の前の紳士風な中年男性が座ってAに何をしたのか教えてくれた。
『貴方が此れを?有難う御座います!...何と御礼をしたら良いか』
夏目「ほう...若いのにしっかりして、大した者だな。」
『そんな事ありませんよ!
...あの、私を襲った人って異能者狩りですよね?あれは一体何なのですか?貴方が知っているのなら教えて頂きたいんです!』
先の態度とは打って変わって食い下がるA。
夏目「そうじゃな...お前さんは関係者故、話さなければならないな。」
凡て聞いた。探偵社とマフィアが今置かれている状況を。
『そんな.........』
Aは唖然とした。
彼女は探偵社員でもマフィア構成員でも無い。
一年前ならばマフィアに応援し、社長を殺そうとする筈だ。
だが、立場は変わらずとも気持ちの方は全く違う。
完全に彼女は中立だ。
彼女は探偵社員でもマフィア構成員でも無い。
『(きっと、二組織共に抗争は願ってはいない。だからこそ...........。)』
『私...は...如何すれば.......。』
花袋「狼狽えるでない!娘子よ!」
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作者名:ルナ | 作成日時:2023年5月14日 21時