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「ほら、早く車乗れ。」
「いや、なんでだよ」
突然会って、突然車に乗れと言われて、当然の反応だと思う。
しかし左馬刻はそれに動じず、
「お前どうせ体調わりーんだろ?死んだ顔色してっぞ」
と言った。確かに今動けねーし、、、
って左馬刻はそれに気付いたってことか?
「車って、どこに行くんだよ」
しかしまだ警戒心が解けず、こう尋ねた。
すると左馬刻は
「イケブクロだよ。今日はおれ様の機嫌がいいから、特別だ。」
たしかに左馬刻は今日はやけに優しい。
この好機を逃す訳にはいかない。
俺は大人しく車に乗ることにした。
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入間と理鶯はもう家に帰るということなのでそのまま別れた。
本当ならばこの状況に思いっきりツッコミを入れたいが、そんな元気は既にない。
息をするだけで喉を圧迫される感覚があり、とにかく吐き気が凄い。
だがそれを左馬刻に言うのは癪に障るので黙っていた。が、
抑えきれず少し呻くと左馬刻がそれ気付き、
「気分悪ぃのか」
と尋ねてきた。
もう隠す術もないので正直に頷いた。
すると少し我慢してろ、と言い、車はトイレの前に停まった。
「ほら、行くならはよ行け」
と言ってきたので素早く車を降りた。
トイレに入った途端決壊したように吐瀉物が溢れてきた。
「っ、おぇ、ぐっ、、ぅおぇ、、、げ―――っ」
と1回出したら止まらないそれは便器にびちゃびちゃと水音を出して落ちていった。
すると背中を優しく摩られたので振り返ると左馬刻がいた。
「ほら、落ち着くまで悪ぃもん出しちまえ」
と言い、俺が落ち着くまで居てくれた。
その後車に乗ったが、吐き気が襲ってくることがなく、車の中で眠ってしまっていた。
その時、優しく頭を撫でられて、顔が真っ赤になってしまったのはまた別の話。
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猫田まぐろ - 好っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!! (2022年1月21日 0時) (レス) @page5 id: 60f0d95172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2021年7月12日 20時