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ありがとうございました、と2人にお辞儀をして部室を出た。
時刻は18:00を回ろうとしている。
暗くなる前に帰んないとなぁ。なんて思いながら校舎をでた。
今日はぼっちです。
目が少し腫れてるが気にしない。私はそうゆう女だ。
あんず先輩から、心配の連絡がきていた。
なんて優しい先輩なの…足引っ張りまくってるのに……。身に染みるわ…。
ほんとに今度あったら奢らせて頂きます…。
ぼちぼちとスマホをいじりながら道を歩く。
歩きスマホ?ん?ナンノコトカナ?あ?
英「歩きスマホはいけないよ、Aちゃん」
後ろから聞こえてきた声に振り返る。
今日は欠席のハズだった天祥院英智がいた。
足音ないんやけど。え?幽霊?ゴースト?生きてるよね?
「うげっ…生徒会長…」
英「反応が酷いな。
そんな素直な所も好きだよ」
「はいはい、ありがとうございます。
で、なぜ制服なんですか?」
英「気分転換だよ。
"夢ノ咲の皇帝"なんて呼ばれてるからね。着心地は悪くないし」
「…そうですか……。
では、失礼致します」
この場から離れたい。
この人の話しはくどくて重くて怖い。
はやく、はやく。離れないと。
英「僕がいない間に、あの子たちは好き放題らしいね。
助けてあげよう」
「…………はぁ…?」
予想外の言葉に立ち止まる。
生徒会長はニコニコと笑い、近づいてきた。
英「しんどそうな顔してる。かわいそうに」
冷たい指が頬を撫でてきた。
人がいないとはいえ道の真ん中で堂々と…。
英「瀬名くんのような感じになったかい?」
「……いえ、まだ…」
英「僕は君をいつも見てるからね。
そうなっても助けることはできる」
「瀬名先輩の時みたいに、ですか…?
"二度とごめん"なんですけど…」
そう言うと『そうだよね、そうなんだよ』と笑いだした。
風が大きく吹いて、2人の制服を揺らす。
英「つまりあの子達に会わなければいいんだよ。
僕と同じ運命を辿ろうよ、Aちゃん」
「運命………」
生徒会長は私の手を自身の胸元に置いた。
鼓動が手のひら全体に広がる。
英「僕の命が聞こえるかい?
でもキミやあの子たちよりは元気じゃないよね。早くに止まると思う。
Aちゃんと一緒なら寂しくないよ」
「っ…!」
背中がゾワッとした。
この男、正気じゃなさすぎる。
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優人(プロフ) - ほんとにみすどさん??みすどさま??様か、(???)みすどさまの小説どれを見ても面白すぎて泣いてます更新頑張ってください (2020年4月25日 10時) (レス) id: 0718ecff1c (このIDを非表示/違反報告)
しののの - いやほんとに草です。草しか生えません。好き← (2020年1月26日 0時) (レス) id: 6a599a3a76 (このIDを非表示/違反報告)
腐りかけ - 毎話に笑いの神が降臨してる…毎回吹き出してます。これからも拝見させて頂きます。更新頑張ってください。 (2019年11月26日 16時) (レス) id: b69fe70fd6 (このIDを非表示/違反報告)
東雲 - とっても面白い作品ですね!!!! 更新待ってます (2019年10月8日 20時) (レス) id: 08942b1695 (このIDを非表示/違反報告)
shoto(プロフ) - 貴殿は神ですか……。 大家族もヤンデレも好きです。最高です。控えめに言って。頑張ってください。 (2019年9月3日 20時) (レス) id: ef163209c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みすど | 作成日時:2019年8月25日 17時