Lv.16 ページ19
「一成くん……」
一「ん？」
「嫌って言ったらどうする？」
我ながらこの状況で良くもそんなことが言えたと思う。
もしかしたら殺されかけるかもしれないのに。
一「何言ってるの、」
一成くんは眉間に皺を寄せて不機嫌そうに私を見つめた。
めっちゃ予想通りの反応で、怖いというより自分すごいの気持ちが凄いですねぇ。私は将来予知能力者になろうと思います。
一「Aちゃん、いいよって言ったじゃん」
…………それは想定外ですな……。
「い、いつ？今日の許しでないとダメだよ？」
一「今日だよ、ほら」
一成くんがスマホを取り出して目の前に突き出した。
画面に映るのは私と一成くんのLIMEのトーク画面。
「………」
私は一成くんの言葉を見ないように履歴を消したから分からなかったが内容はえげつないものだった。
一成Aちゃんと一緒にいたくてAちゃんのお家と首輪を買ったよ。 Aちゃんは俺だけいれば幸せ?そうなら二人の世界にいこ?
Aちゃん意味わからんスタンプ
一成スタンプは肯定と見なすよ?いいんだね。拒否権なんてないよ?ありがとう、早速準備しようか!
なぜちゃんと会話を見なかったのだろう。
これはまさしく私が『一成くんと二人の世界に行きたいっ！私達はお互いいないといけないの！』と言ってるようなものである。
「あ、あははは……確かに今日ですわ………」
乾いた笑いが部屋中に響いた。
一「ね？だから早速準備しよう？」
私の頭の中には家族の思い出や学校の思い出。MANKAIカンパニーの思い出が走馬灯のように蘇った。
さよなら、自由な私。 さようなら、Aの体。
今日から私は三好Aとして生きてきます。
幸「いい訳ないでしょこのバカ！！！！！」
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作者名：天然塩キャラメル | 作成日時：2018年8月30日 17時
