ごめんじゃなくて 続き ページ31
「も〜!!!」
こさめくんは少し上を向いてわー」と叫んでいる。
と、突然ぐっと両手で顔を挟まれる。
「え、っと。こさめくん?」
前に目を向けると、少しムッとしている彼。
「もう!こさめはアトラクションに乗りたいんじゃなくて、
一緒に回りたいの!
だからごめんなさいはもういらない!」
そう言う彼を見て再び罪悪感に苛まれる。
「ごめん……」
少しうなだれ、視線を下げる。
するといきなりこつ、とおでこを合わせられた。
じっ、と視線が絡み、頬があつくなる。
「だーかーらー、ごめんなさいはいらないの!分かった?」
頬に熱を持った私を気にすることなく、
ん〜?と見つめてくる彼。
一方私はそれどころではなく、この距離の近さに慌てていた。
「分かった!分かったからこさめくん、ちょっと近いです…」
「っあ、ごめっ…」
私の発言を聞いた瞬間に、かああっと頬を染める彼。
途端に俯き顔を隠そうとするものの、赤い耳が見えている。
短いの時間、向かい合ってベンチに座り、2人して俯いていた私たち。
しばらくすると、どちらからともなくクスッ、と笑い声が漏れる。
少しの間笑い合っていた私達。
パッと顔をあげると、まだ頬の赤い彼が目の前にいる。
先程よりもにこっと微笑まれ、こちらも釣られて笑顔になる。
「行こっか?」
かっこよく出された手をぎゅっと握る。
「うん!」
その言葉を合図に私達はベンチを立ち、再び遊園地デートへと歩き出した。
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こさめさん ごめんじゃなくて
お読みいただきありがとうございましたm(__)m
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作者名:ゆう | 作成日時:2023年11月16日 17時