四話 ページ4
「…………っ………あ………?」
目を覚ますと、其処には和服の女の子がいた。
髪を二つに結び、携帯電話を首から下げている女の子だ。
「おはよう御座います。」
その女の子は、私に向かってそう云った。
「お、おはようございます………。」
私は、咄嗟に返事を返した。
女の子は、部屋から出ていき、そして、再び戻ってきた。
「………これ。」
差し出してきたのは、粥だった。
「え、あ、の…………。」
「食べて。」
「………あ、はい。いただきます。」
女の子から器とレンゲを受け取り、粥を食べる。
少し熱い、卵粥だ。
「美味しいです………。」
「良かった。」
私は、その粥を直ぐに食べ終えた。
「ご馳走様でした。」
手を合わせ、女の子に向かってそう云う。
女の子は、器とレンゲを持って、部屋を出た。そして、再び戻ってきた。
「あ、の?」
「私は泉鏡花。貴女は?」
「あ、神谷A、です………。」
「………A?」
「はい。」
「Aは、探偵社に入社するの?」
「どうなんでしょうね。私は、どちらでも構いませんし。ですが、皆様に迷惑をかけてしまいますので、戻るつもりです。」
「………しないの?」
「はい。」
私がそう云うと、鏡花さんは、悲しそうな顔をした。
「失礼しますわ!」
その時、また一人、女の子が部屋に入ってきた。
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作者名:霊印 | 作者ホームページ:http://uranai.
作成日時:2017年3月28日 1時