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大切な人に死なないでほしかった。つまり、大切な人には生きて欲しいんだ。だとしたら、もしかしたら、姉さん達はカナヲは私にまだ生きていて欲しいって思ってる?……もしかしたら今の両親だって。


「君が今の答えを見つけてもなお、死にたいなら僕は止めない。でも、死ぬのはまだ早いんじゃないかな?」

『…………』


そうかもしれない。でも、わからない。みんなの居るところ(あっち側)に行きたいけど、行きたくない。嗚呼、面倒くさい。


「今の君には生きる主な理由がないわけだ。なら、その理由を探して出してから死ぬのも悪くない。どう?」

『……わからない。でも、そうかもしれない』


私はその時たしかに頷いた。


「なら、生きようじゃないか!」


底抜けに明るくそう言った白髪男に私は目をパチクリとした。


「と言っても、呪術界(この世界)はクソだから頑張らないと死んじゃうけどね」


鬼狩りの時と同じ状況に私は自分から飛び込もうとしているのが頭でわかる。


「僕についてこない?……まぁ、君が普通の生活を送りたいっていうのなら支援するけど」

『……人が死んでいくの?』

「…………うん」

『どんな人が死んでいくの?』

「底抜けに明るい善人からさ」


此処は前世(鬼狩り)の時と同じだ。終わらない地獄だ。生きるために必死になる世界だ。

もし、この世界で暮らしていたら私は腐っていく。毎日、『死なないと』と葛藤しながら。そんなの面倒くさい。

もし生きていくなら生きるために必死になれる世界がいい。どうせなら、あの世(あっち)に行った時にみんなに「頑張ったよ」って言える私がいい。


『白髪さん、呪術師になりたい』

「うん、その答え待ってたよ」


そう言って白髪男はニヤリと笑った。


「初めまして、僕は五条悟。これからよろしく。…君の名前は?」

『栗花落カナデ』


差し出されたその手を私は見つめて、握り返した。




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白い流星ーいずみんー(プロフ) - 桜つゆりさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです(とても)! (2021年8月12日 21時) (レス) id: 0e37fab493 (このIDを非表示/違反報告)
桜つゆり - 泣きました。感動しました。今まで見てきたクロスオーバーの話の中で1番です。神作です! (2021年8月12日 21時) (レス) id: c5f5202b6b (このIDを非表示/違反報告)
白い流星ーいずみんー(プロフ) - ピコピコさん» 疑問系ですね…、教えてくれてありがとうごさいます! (2021年7月9日 19時) (レス) id: 0e37fab493 (このIDを非表示/違反報告)
白い流星ーいずみんー(プロフ) - わかさん» コメント、ありがとうございます!棘くんが普通に話してたら、毎日キュン死しそう…。これからも頑張ります! (2021年7月9日 19時) (レス) id: 0e37fab493 (このIDを非表示/違反報告)
ピコピコ - 失礼します!44話の「交流会」の話で棘先輩が「なんで過去形?」って言ってるんですけど、疑問形だと思うのですが、確認をよろしくお願いします!! (2021年7月9日 15時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白い流星ーいずみんー | 作成日時:2021年6月2日 20時

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