起きたら翼が生えてた【MHA】 (ページ37)

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羽平と尾白が次々と敵に囲まれ、火災ゾーンで戦っていた頃────

緑谷side

「黒霧、13号はやったのか」

「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がおりまして......一名逃げられました」

「.........は？」

深いため息をついた手だらけの男は、イラついたように首を掻き毟る。

「さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない
ゲームオーバーだ、あーあ...

今回はゲームオーバーだ......帰ろっか｣

ゲーム、オーバー？

「やっ、やったあ助かるんだ俺たち！」

「ええ、でも......
...気味が悪いわ緑谷ちゃん」

蛙吹さん...梅雨ちゃんの言う通りだ。

これだけのことをしておいて、あっさり引き下がるなんて...！

「あ、そうそう。そういえば俺達は人探しもしてたんだった」

「人さがし...？」

何か、嫌な予感がする。

「" 変な空間 " を探してる奴なんだけどさ...ヒーロー、知らない？」

変な、空間...？

「顔は見えなかったけど、"そいつ" の声色は確かに絶望の色が見えたから

誘おうと思ったんだが......」

...敵連合の仲間に入れるってこと！？

「な、なあやばいって！その探されてる奴どんな個性持ってるかもわかんないし、敵増えるってことだろ！？」

「...緑谷ちゃん、どうしたの？」

「なんでだろう...嫌な、予感がするんだ...」

関係ないはずなのに、何故か彼女の顔が浮かんだ。