番外編【上鳴】 ページ43
上鳴side
『よしよーし』
「.......」
俺は何故か今、女子に撫でられている。
...いや、もちろん嬉しいけど。
なんなら峰田にめっちゃ睨まれてるけど。
その女子と言うのが、
『は〜和む〜〜』
羽平A。
最近ちょっと気になってる女子だ。
「...あのな羽平、何回も言うけど犬扱いやめて？」
『え、いいじゃん
上鳴くん女子に触られるの好きでしょ？』
「そうだけど！！」
『否定しないんかーい
...あ、それともやっぱ美少女がよかった？八百万さんと代わる？』
「えっ、いや、それはやめて」
俺がそう言うと「じゃあ続行〜」と言って笑った。
んんんこの子なんか大人っぽいこと多いんだけどふとした時子供っぽく笑うんだよなあそれが可愛...
「は？」
うん。いや普通に羽平は可愛いと思うけども。
...思うんだけども〜〜〜〜！！！！
『急に大人しくなったね、いい子いい子』
羽平とは受験の実技の時に出会った。
もうダメかもしれない、そう諦めかけた時に現れた...ヒーローだ。
実技が終わって気絶しかけた時に聞こえた「ありがとう」と言う言葉。
俺の方が言わなきゃいけないのにな、なんて思いながら気絶した記憶がある。
「羽平、」
『ん？』
「.....こっちこそありがとうな」
『え？
...........あっ...！』
今までの余裕はどこへ行ったのやら、羽平は顔を真っ赤にした。
＊＊
『(か、上鳴くんあの時聞こえてたのか...！
気絶してると思って言ったのに恥ずかしい...)』
「なんなのお前ら！？見せつけんなよ！！！！｣
「峰田くん落ち着きたまえ！！」
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