29 ページ29
ていうか思えばさっき抱きついた時に確保テープで捕まえればよかった。
あの時は轟くんでさえも油断していた...！
『やっぱ私馬鹿だ...』
けど、過ぎたことは仕方ない。
『今度はこっちから行くよ』
いつもは受け身な私だけど、これは私からも仕掛けないと勝てない気がする！
私は手を轟くんの方へかざした。
すると羽達もそれに合わせて牙を向く。
『...いけ！』
私の声と共に弓の様に放たれる羽。
もちろん轟くんはそれを避けるか氷で防ぐかで凌いだ。でもメインはそれじゃない。
『はあっ！』
「っ！」
私の羽で視界を絞らせ、不意をつき肉弾戦。
私のこの個性では戦い方に限りがある。
だから体術も一通りやっておいたのだ。
でもまだまだなので後で尾白くんと仲良くなったら教えてもらいたいと思う。
これだけ近付けば捕えられるリスクも上がる訳だけど、それは轟くんも同じ！
「...っ、体術までできるとはな」
『っ！？いてっ！』
暫く私から攻撃を仕掛けていたが、軽めに蹴られ少しだけバランスを崩す。
が、翼で飛んで捕えられるのを回避した。
ていうか蹴り手加減したなコノヤロー。
痛かったけど！！ちょっとムカついた！
『！！』
だけど、飛んでいても安心は...
『できないよねっ！』
氷が顔を掠った。摩擦で血が出る。
まずここは屋外じゃないし、飛べるって言ってもそう高くは飛べないから気をつけなければいけない。
天井で頭打って戦闘不能とか間抜けすぎるからね。
翼を見るとまだ黄色。それ程体調は悪くないようだ。...なら、
『まだ、いける...！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
