3-1▽欲望 ページ7
いっそ気絶させてくれたらいいのに。
その一言に尽きる。
1時間程前の話だ。
ぼーっとしてベッドの上で過ごしていた。
トイレくらい行ってもいいだろう、と痛む体を動かして起き上がったのが事の始まりだ。
その際適当に家の中を歩き回った。窓から見える風景からして、どうやらここはどこかの森の近くらしい。
トイレを済ませ、ベッドに戻るべきか悩んだ。
他の部屋をうろついてみると、ダイニングキッチンに自分が寝かされていた寝室、それに鍵が掛かって入れない部屋が一つ。
トイレと風呂は別で、案外普通の家みたいだ。
もしかして玄関から逃げることが出来るのでは？と気付いた。
玄関の扉は内鍵もあるのだから、外鍵をされていても意味がない。
ゴクリと息を飲み、扉に向かって歩んだ。
案の定外から鍵をされていたが、内から開ければ逃げ出せる。
手を伸ばし、内鍵に触れた。
……その瞬間、首の辺りから電流が走った。
頭も視界もぐるぐると渦巻き、立っていられなくなる。
その場に倒れ込んだが、意識は何とか保っていた。気絶してしまった方が楽なのに、とどうしようもなく涙が零れた。
そして帰って来たゾムにベッドまで横抱きされ、振り出しに戻る。
｢服と昼飯買ってきたけど……後にしよか｣
｢…………｣
ゾムの少し低い声が、妙に鼓膜を刺激させた。
手を伸ばされ、頬を撫でられる。
やっと視覚が戻り、まともに見ることが出来るようになった。今戻らなくて良かったのに。
ゾムは惚れ惚れしく私の目を見つめ、薄く笑っていた。
まるでエメラルドのような瞳には、私の顔が映っている。
不思議だ、反射しているのか私の瞳も輝いて見える。ゾムの目が光って見えるくらいだ。
｢ぁ……｣
目を奪われている間に、唇までもを奪われていた。
柔らかくて、温かい。鼻息がかかるほど、近い距離。
ゆっくりと離され、それでもなおゾムの瞳を見ていた。
｢んー……昨日も思ったけど、抵抗せんへんなぁ。逃げようとはしてたけど｣
｢き、のう……｣
｢なんや、覚えてないん？あっさり受け入れて、おれに抱き着いて痛いの我慢してたやろ｣
｢へ……！？｣
うそ、そんな記憶ない。
入れられたことだけは覚えているのだけど、他のことはさっぱりだ。
避妊していたのかも分からない。
｢キスやってさっきのが初めてじゃないしな。昨日してたやん｣
｢え、ぇ……｣
｢結構覚えてない感じか……｣
ゾムは少し残念がるように言った。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
