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ゆったりと紅茶を飲みながら、ゾムがデスクと向き合っているのを眺めていた。
仕事の邪魔をしてはいけないと思い、何の書類を見たり書いたりしているのかまでは見えない距離まで離れた。隠れ家らしい向こうの家では、鍵付きの個室で仕事をこなしていたのを思い出す。
(私も何か手伝えたら良かったんだけど……)
時々ゾムがため息を吐いたり、肩や首を触っていたりしていて、何だか申し訳ない気持ちになる。
私ばかりいい暮らしをして、悪い気がするのだ。
ゾムが仕事を始めてから既に二時間程経つが、一度も休憩していない。
勤務時間はよく分からないが、そろそろ休んだ方がいいと思う。
｢ねぇ、｣
口を開いた途端にインターホンが鳴り、思わず肩を揺らした。
ゾムはくるりと振り向き、嫌そうな顔をする。
｢……出てくる。Aはそこに座って待ってて｣
ゾムが玄関に向かうのを、言われた通りソファに座ったまま見ていた。
誰だろう。軍事施設の敷地にも配達は来るのかな、なんてどうでもいいことを考えながら玄関の様子を伺った。
｢お邪魔します！｣
｢……！？｣
明らかにゾムのものではない、ドタバタとした足音が聞こえ咄嗟にソファの後ろに隠れてしまった。
男の人の声だ。……ゾムが快く家に入れたとは思えない。
｢あれ？どこに……｣
｢マジで帰れ、勝手に家上がるな｣
｢まあまあゾムさん、そんな言わんといてよ〜見に来ただけだから！｣
見に来た、とは……私のことだろうか。
ちらりと顔を覗かせると、ゾムではない男の人と目が合ってしまった。
やば、と頭を引っ込めた時にはもう遅く、その人は目を光らせてこちらに飛びつくように近寄った。
｢へー可愛い〜！ほんとだ、すごく綺麗な瞳……僕、鬱っていいます〜気軽に大先生って呼んでな！あ、連絡先とか交換しない？今度ホテル行こうよ、ぜひ君に僕の子を産んでほし｣
｢大先生｣
ゾムの低い声に、その人はぴたりと固まった。
……低くて、怒気のこもった声。私でも分かるくらいの、むき出しの殺意。
“鬱”と名乗った男性は、すすーっと私から離れた。
｢……ち、違いますやんゾムさん、ちょっといつもの癖で｣
｢へぇ、大先生にしては下手な口説きやな？まさか初対面で自分の子を産んでほしい、なんてな。……もしかして、おれに喧嘩売っとる？｣
｢ひぇえ……｣
眼鏡をかけたその人は、暗みのある青色の瞳をしていた。……この人の目も、宝石眼だ。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
