7-8▽ ページ39
ベッドに腰掛けたゾムと目が合った。
逸らすことも出来なくて、ただじっと見つめ返す。
｢……ん、じゃあ寝よか。おいで｣
ベッドに上がると、ぎゅっと抱きしめられた。
身体が熱くなり、心臓が煩くなる。
私はこの人が好きなんだと実感し、何だか幸せな気持ちになった。
時折キスされたり、頭を撫でられたりと、心地良くてとろんと瞼が落ちていく。
怖かったことも、緊張したことも、全部忘れられそうだった。
｢今日は甘えたさんやなぁ……すごい甘い匂いする｣
｢匂い……？｣
｢Aからする……すごい美味しそう｣
｢へ、｣
胸に顔を埋められる。心臓の音を聞かれているみたいで、こそばゆい気持ち。
はて、匂いとは何のことだろうか。香水なんて使ったこともないし、シャンプーの香り……という感じでもなさそうだ。
至る所に吸い付かれ、まるでゾムに食べられているようだった。
｢前もしたんやけど……もしかしてそれ、誘ってる？｣
｢え、ち、ちが……っ、それに私、そんな匂いしてない、｣
｢してるって。そういう生態なんかな、よく分からんけど……｣
ゾムに覆い被さられ、身動きがとれない。
ゾムの言う甘い匂いが生態的なものなら(私には匂わないが)、やはり宝石眼というものが関係しているのだろうか。
だったら、ゾムにも特殊な何かがあってもおかしくないと思うのだが……残念ながら思い当たる節はない。
……考えていたら、眠くなってきた。
寝にくい気もするが、これはこれで幸せだ。昼間は一人で留守番だから、どうしても寂しい。
｢……おやすみ、A。良い夢を｣
｢おやすみなさ……｣
言い終わる前に口を塞がれ、そのまま寝落ちてしまった。
ゾムの腕の中は暖かくて、寝心地が良かった。
.
＊
｢んぁ……？｣
眩しい。けど、布団がふわふわで気持ち良い。
二度寝したいと思いながらも、上半身を起こした。すると真っ白なバスローブがするりと落ちた。
何故、と慌てて着直そうとした時、手が止まる。
｢……え、｣
胸のあたりにキスマークがいくつもあった。
もしかして、と飛び跳ねてベッドから降り、大きな鏡の前に立つ。
……背中にもある。寝ている間に、ゾムに付けられたらしい。
そっと裾を捲ると、よく見れば太ももにも。
｢あ、起きた？おはよう｣
｢……お、おはよ｣
ゾムはシャワーを浴びていたのか、髪を拭きながら部屋に戻ってきた。
鏡の前で立ち尽くす私を見て、ニヤリと笑った。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
