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｢久しぶりに来たなー此処｣
｢…………｣
大きな個室に二人きり。
予約もせずに入れるような所ではないとすぐに分かった。
誰がどう見ても高級レストランだ。自分は一生訪れることはないだろうと思っていたけど、まさかこんなことになるとは……。
私なんて完全に場違いだ。
入店した時のセレブたちの視線が痛かったし、ゾムだと気付いた女性客は頬を染めていた。
｢あ、あの、私、テーブルマナーとかちょっと……｣
｢ん？適当に料理持って来てくれるから、普通に食べたらええよ｣
……個室で良かった。
キョロキョロと部屋を見渡すと、やはりこの部屋は一番お高い席だ。だからか、たまたま予約が入っていなかったらしい。
次々に運ばれる料理を、ゾムは淡々と食べていた。
あまり気にしていなかったけど、こうして見るとなかなか絵になる。パーカーではなくスーツなんて着ていれば、場に馴染んでしまうのだろう。
ちまちまと名前もよく分からない料理を食べた。
確かにとても美味しいけれど、……ゾムが作ってくれる料理の方が好きだと思った。
｢A、もっと食べなよ？｣
｢え、う、うん……｣
止まっていた手を動かし、私にはよく分からない肉の塊を口に入れた。
.
｢美味しかった？｣
｢う、うん。初めて食べたものばっかり……｣
｢まあ確かに、家では作れんなぁ……｣
エレベーターに乗り、一階まで降りる。
何となく、ゾムに少し離れて立っていた。本当に意味などなく、ただ偶然出入口に近い所に私が立っていただけだった。
チンと音が鳴って、一歩踏み出した瞬間体が傾いた。
｢騒ぐな。一階は制圧済だ｣
｢……っ、！？｣
人質に取られたのだと理解するまで、およそ十秒。
ゾムじゃない男の人に体を触れられ、寒気がした。
後ろに居るはずのゾムの声はしない。発砲音はなかったし、エレベーターが閉まる音もしていない。
突然怖くなって、涙が出そうになった。
｢……おい｣
｢あ？｣
ゾムの低い声が聞こえた次の瞬間、私を人質に取っていた黒ずくめの男の腕が緩んだ。
すぐゾムに手首を引かれ、腰に片手を回された。
どうやって私を助けたのだろう、とおそるおそるゾムを見た。
｢残念やったなぁ……今日に限っておれがこのレストランに居るとは思わんかったんやろな｣
黒ずくめの男の頭に突きつける小型銃。
持ち歩いているのかと思うと物騒だが、ゾムが指を引けば目の前の男は死ぬ。
……すごい。ゾムは本当に強い人なんだ。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
