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(…………ん、)
辺りはまだ暗い。どうやら夜中に目が覚めてしまったようだ。
時計を確認しようにも、上手く体が動かない。
腕に温かい生き物。ああ、Aか。どうやらおれの腕に抱き着いたまま眠っているらしい。
遠慮せずとも、体に抱き着いてもいいのに。でもそれだと、朝起きる時に困ってしまうか。
(……余程寂しかったんやろなぁ)
今日……いや、昨日のコトではない。今まで、だ。
ユウカイされた男にわずか数日で心を許してしまう、なんて。世間からすればきっと、とんでもないのだろうな。
それほどにAは愛に飢えていたということだ。
親に恵まれず、引き取ってくれた里親にも愛されず。
やはりAの心の穴を埋めることが出来るのはおれだけだ。おれが沢山愛してあげないと！
(あー幸せ……)
おれの腕に抱き着いているのを一度離させて、抱きしめて体勢を直す。
腕の中にすっぽり収まるAの小さな身体が密着して温かい。
Aはすやすやと眠っている。よく寝る子だ、胸も育つと良いな。いや、おれが育てれば問題ないか。
まだ時間があるし、もう一度寝直そう、…………。
＊
｢ゾム、ゾム……｣
｢ん……｣
スズメが鳴く声と、愛しいAの声。朝の目覚めから幸せだ。
声は腕の中から聞こえた。
どうやら夜中に目が覚めた時から、ずっと抱きしめたまま眠っていたらしい。抜け出せないらしく、若干逃げたそうにしている。
｢トイレ行きたいから離して……｣
｢ん、ここでしてもええんやで？何なら今から、おれのトイレになっ｣
｢いいから退いて｣
珍しく怒気のこもった声だった。
怒られて素直に腕から逃がしてやると、Aは急いでトイレに駆け込んでいった。……本当に我慢していたらしい。
自分も体を起こす。Aのおかげでちょうど良い時間に起きることが出来た。
朝食の準備をして、仕事に行かねば。
｢あ、トイレ間に合ったん？｣
｢……まあ、何とか｣
トイレから帰ってきたAはやっと落ち着いたのか、ため息をもらした。
そんな彼女にまた優しく声をかける。
｢朝食作るから待ってな｣
｢……私が作るよ｣
｢ええの？｣
｢うん｣
朝からAの手料理が食べられるなんて！と心の中で大歓喜だ。
ああ、包丁で指を切ってしまったりしないだろうか。そうしたらその血を舐めてあげるのに。いや、舐めたいだけか。
久しぶりに朝からソファに座り、ゆっくりすることが出来た。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
