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＊
｢ああ、おはよう。昨日はよく眠れた？｣
｢…………｣
気が付けば目を開けていた。頭が働かなくて、視界がぐるぐると眩む。
今居る場所が家ではないとようやく理解すると、慌てて周りを見渡した。
見慣れないが、普通の家の部屋のようだ。
この部屋にはベッドとルームランプしか置かれていないが、あの男の家なのだろうか。
｢待っててな、朝飯作ってくるから｣
そうか、今は朝なのか。そう言われてみれば、確かに窓から差す光は朝日かもしれない。
何故こんなにも冷静にいられるのだろうと思いながら、窓の外を覗こうと思い体を動かした。
……が。身体が痛い。筋肉痛とか、そういう感じではなさそう。今まで味わったことない類の痛みだ。
窓の外を見ればここが何処なのか少しでも分かりそうだったのにと思ったが、諦めて布団に潜った。
……このベッドは、あの人の物か。
布団の匂いで直感的に分かり、複雑な気持ちになる。
ゴウカンもユウカイもカンキンも犯罪だが、あの人はそれ以前に人を殺しているんだった。
それにこの首輪はいかがなものか。犬のようにリードや鎖は繋がれていないものの、完全に犯罪だと思うのだが。
……何故里親を殺し、私を連れ帰ったのか。
男と面識はないが、話しかけ方や素振りを見ると、不幸にもたまたま私達が被害を受けたという感じもしないのだ。
この国の政府はどうなっているんだ。
犯罪者を野放しにしているなんて、思ってもみなかった。
｢お待たせ。材料あんまなくて、簡単なものしか作れへんかったけど｣
おぼんに乗せられているのは卵粥だった。
……なぜお粥？
｢身体痛いだろうし、腹気持ち悪かったり気分悪かったりしたらごめんな。……熱いから気を付けて｣
予想外の気遣いにぽかんとする。
これだけならただの優しい人だった。昨日のことが無ければの話だ。
体を起こして、おぼんごと受け取ろうとするとひょいと避けられた。
手を下ろし、じっと目を見つめた。
｢ええって。まあちょっと待ってや｣
すると男はスプーンで卵粥を少し掬い、ふうふうと息を吹きかけて冷まし始めた。
しばらくして、少し唇に付けて熱さを確認し、そのスプーンをこちらに向けてきた。
……どうしたらいいのだろう。
抵抗したら、殺されてしまったり、もしくはまた痛いコトをされたりするのだろうか。
｢はい、あーん｣
｢…………｣
この人は本当に、何を考えているのだろう。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
