1-1▽出会い ページ1
目の前に広がる黒い赤。
小さな花屋を営んでいた里親は奥で倒れていて、もう動く気配はない。
手に持っていた籠を落としてしまい、売れ残った一輪の花の弁が散った。
｢あ……｣
上手く声が出せない。大声で助けを呼べば、夕暮れ時とはいえ表の道はまだ誰か居るだろうに。
最近国が豊かになって、国民が増えて、お客さんも増えて。
花売り娘として、店の看板となって手伝いにやりがいを感じるようになった頃に、この有様だ。
店内の奥＿＿私や里親が暮らしていた家＿＿に、緑の影が揺らめいた。
｢ おかえり ｣
その男はにぃっと口角を上げて、フードを取った。
茶色の髪に、綺麗なエメラルドグリーンの瞳。
はて、どこかで見かけたことがあったような。
右手に握るナイフがきらりと光り、正気に戻った。
目を奪われている場合ではない、早く逃げなければ！
このままじゃ私も、
｢おっと、逃がさんで｣
ひたり、ひたりとこちらにゆっくり近付いてくる。
腰が抜けてしまい、その場に座り込んでしまった。
店の扉には既にCLOSEの札を出していて、お客さんは来ない。つまり、助からない。
ゆらりと手を伸ばされ、腕を掴まれる。
体は震えるばかりで、言う事を聞いてくれない。
声も出ず、その男に引こずられる。体に力が入らなくて、上手く立てない。
男は一番の奥の部屋、寝室に入った。
養子として引き取ってくれた里親が使っていたベッドに放り投げられる。
｢せやなぁ、足を落とすか膜を破るか、どっちがええかな？｣
｢……！｣
嫌だ、いっそ殺してくれ。
なんて思いも声にならなくて、ぽろぽろと涙が落ちていくだけだった。
早くベッドから下りなくちゃ、と震える足を懸命に動かし、逃げ出そうとした。
｢歩けなくなるのは流石に可哀想か、じゃあ仕方ないな｣
｢ゃ……｣
ベッドに倒され、再び寝かされる。
男が上に乗ってきて、ギシリとベッドが軋む音がした。
経験も何も、恋すらした事がない。
ああ、私の人生はもう終わりだ。諦めよう。
怖いのに、嫌なのに、その人の目が宝石のように、あまりに綺麗で見つめてしまった。
それに気付いた男は、ふっと笑った。
｢……やっぱり綺麗な目ぇしとるな、｣
心を読まれたのかと驚いている間に、服を剥がされていた。
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ゆき(プロフ) - めっちゃアウトwwwwまぁ、いいんですけどね……親が来ると、ｻｯと、隠すわw (2018年8月3日 2時) (
レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - いちごあめさん» コメントありがとうございます。夢主の年齢は｢ゾさんの四つ下｣という設定しかございませんので、読者様の想像する年齢でお任せします(*^_^*)更新頑張ります！ (2017年11月4日 8時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ましていただいてます( *´艸)更新頑張ってください！待ってます。一つ質問なのですが、夢主の年齢っていくつくらいなのでしょうか？もし見逃しているだけだったらすみません… (2017年11月3日 23時) (レス) id: abf32b3362 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - シャルルさん» コメントありがとうございます。私もこういう話が読みたくて書いてます……(笑)更新頑張ります！ (2017年10月31日 21時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - ゾムさん好きなので、こういう小説を待ってました…！一話更新時からずっと見てます〜。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 587f2cf2fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年10月13日 21時
