プロローグ ページ2
顔に絶望の色を浮かべた人たちが
支給されるパンを貰っていく。
ウォール・マリア陥落の知らせは
此処、ウォール・ローゼまで届いていた。
そして、この人の山が何よりの証拠だった。
…エレンとミカサは無事かな。
貴「このぐらいの小さな子をみませんでしたか？
エレンとミカサっていう…」
必死で探しまわるも
ふたりの姿は見当たらない。
もしかしたら――
悪い予感が脳裏を過ぎるが慌ててそれを揉み消す。
貴「エレーン!!ミカサー!!」
…声が枯れそう。
「ママぁ…」
貴「エレン!?ミカサ!?」
声のした方向に走る。
「ママぁー!!ぅ…ひっ…うぁーん」
そこには小さな女の子が隅で泣いていた。
私はその子に駆け寄って声をかけた。
「一人なの？」
女の子は答えた。
「ママが、いないの
ママが…食べられちゃったの…」
顔は涙でぐちゃぐちゃで
服もボロボロだった。
「…大丈夫。」
私は優しく女の子を抱きしめる。
貴「…これ、食べる？」
私はポケットに入っていた
果物を干したものを女の子に与える。
「…ありがとう。おねーちゃん。」
満面の笑みを浮かべてお礼を言う女の子。
だけど…よく見たら右足の足首から先がない。
見ていられなくなって
私はその場を立ち去った。
――この世界は残酷だ。
弱者ほど辛い思いをしなければならない。
…私は、人間を助けたい。
今まで通り笑って暮らしていたい。
だけど――
私には力がない。私は弱い。
…だから、私に出来ることをしよう。
もう、誰にも
あんな絶望した悲しそうな顔はさせない――…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 479人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みきの - すっごくおもしろいですね。頑張ってください。 (2016年11月11日 17時) (
レス) id: 18768da2c2 (このIDを非表示/違反報告)
リヴァアル - 頑張って下さい！応援してます！(`・ω・´)キリッ (2014年2月24日 23時) (レス) id: 791e6fddbf (このIDを非表示/違反報告)
マイ・イェーガー - 応援しています！頑張ってください！ (2013年9月11日 19時) (レス) id: aa4d259fb6 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫く(｡･ω･｡)／＠受験生(プロフ) - さきさきおこｋさん» なにっ!?(;ﾟДﾟ)! 15ｍ〜3ｍ級までしかいないんですか(# ﾟДﾟ)。 すいません、訂正しときます!!ご指摘ありがとうございましたm(＿＿)m (2013年8月22日 14時) (レス) id: 26aaebc54b (このIDを非表示/違反報告)
さきさきおこｋ(プロフ) - あれっ！？１１話のところに、１８メートル級って書いてるよん！１５の間違いかな？（１５が巨人の最大だしね・・・超大型除く） (2013年8月21日 22時) (レス) id: ef583804cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜猫
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/tutimikado121134/
作成日時：2013年4月4日 15時
