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式が終わると、サンセットクルーズをしながらディナーなんだけど、これには他の乗客もいて。
『うわぁー!花嫁さんがいるー』
あっという間に囲まれて、全然知らない人と記念写真を撮っている私達。
ようやく船が動いて、キレイな夕陽が見えた。
お料理も美味しくて、でも、ウェディングドレスを着ているお腹がぽっこりになるのは恥ずかしいから控えめに……
『Aちゃん、とってもキレイよ(笑)
おめでとう』
真依さんが側に来てお祝いを言ってくれる。
すぐ感動しちゃうあっちゃんは、私達に見られないようにずっと夕陽を眺めてた。
その隣にそっと立つ。
『あっちゃん……』
『……なに?』
『お世話になりました!』
外を見たまま、あっちゃんはクスッと笑った。
『それは、親に言うことだろ(笑)』
『実感として、あっちゃんに言うべきだと思う。』
パパはずっと忙しかったし、ママはあんな感じだし……
ほったらかされたって思ってるわけじゃないけど、実際いろいろ気にかけてくれてたのは あっちゃんだったもん。
『幸せになれよ。登坂なら大丈夫だろ。
たぶん、俺より口うるさいだろうけど(笑)』
うん。
それも実感してるとこ。
『うん。ありがとう。あっちゃんも幸せになって?』
『あぁ……真依に呆れられないようにしなくちゃ』
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年2月6日 9時