幸福の怪人百面相 4【男主】

194話 ページ48

仗｢┄でもまぁ､【殺人犯】じゃあねぇけどよ｣

俺達は【幸福の怪人百面相】の真相を突き止めたんだ…あの時みたいに､慌てねーでじっくりと調べていこうぜ｣



康一の肩に手を置く仗助


然し､康一は浮かばれない表情をしていた





┄杉本鈴美と出会った､次の日


康一は一緒に下校していた仗助と億泰に､昨日の一連の出来事を全て話したようだ



┄《幽霊》である､鈴美のこと


┄彼女はこの町に潜む【殺人犯】によって殺されたこと


┄そして､【殺人犯】は､まだ捕まってないこと



それ等を聞いた上で､仗助は

"犯人がスタンド使いではないなら､俺達がどーこうする話ではない"

と､冷静にものを言ったのであった



仗｢それで､岸辺露伴の野郎は何つってんだ?｣


康｢……
仗助くんと同じ事を言ってた…｣



歩道から1歩､車道に踏み出して目を閉じ力なく呟いた





仗｢┄!!｣



仗助が康一の首根っこを掴み､自らの方へと引き寄せる





┄その瞬間､康一が居た場所のギリギリを白い車が通り過ぎた



康｢おい､危ねーぜ康一〜?
ボケっとして道路渡んじゃあねーよ｣



そう言われて自分がしていた事に気付く康一


2人の後ろで鈴美の写真を見ていた億泰も､車のブレーキ音に反応して其方を覗き込んだ



康｢!!
す…すみませんでした｣



目の前に止まった､白い車


どうやら左ハンドルらしく､運転手の男性のなんとも言えぬ顔がハッキリと見える距離のためか

康一等は､より申し訳なさそうに謝罪の言葉をかける



男は窓を開け､彼等を静かに見つめてから車を走らせ去っていった


完全に見えなくなってから､康一達は道を渡って反対側の歩道を歩き始める



仗｢さっきの話の続きなんだけどよォ…Aさんは何て言ってたんだよ?｣



話に出てきた､まともな大人である彼の反応について尋ねる


康一は思い出した様な顔をして
Aの反応と､最後に見せた《能力》について話し始めた



康｢Aさんは､僕と露伴先生の中間(･･)辺りの反応だったよ

なんと言うか､肯定する訳でもないけど否定もしない…だけどあの反応は《僕と同じ気持ち》寄りだと思う



┄それと､Aさんのスタンドについてなんだけど


最近､暇があれば承太郎さんと《スタンドの特訓》をしてるみたいなんだ

本人の口から聞いたから間違いないだろうし､実際にAさんの実力は更に上がってたよ


新しく"保存(セーブ)"っていう能力も物にしてたし､もしかしたら…｣

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