幸福の怪人百面相 4【男主】

151話 ページ5

オ｢ラフな感じが好みとお聞きしたので

2着目はダボついたスカジャンと､サイズ感を目立たせる為にシュッとしたストレートパンツを合わせ

お履き物は敢えて､サイケデリックな色合いのスニーカーを合わせてみました｣



承｢緩い感じは彼の好みだからな
それにしても…これはまた印象がガラッと変わって見えるものだな

今日着てきた服とは､また別の"若者"の雰囲気が出ていて彼によく似合っている



┄次のを､頼んだ｣





┄┄┄┄┄





オ｢お次は私が空見様を"初めて見て感じた印象"を元に､遊び心を混ぜつつモードな感じで纏めてみました

白のレザージャケットにモノクロゼブラのスキニーパンツを合わせ､足元と首元のスカーフにはアクセントで赤色をチョイスさせて頂きました｣



承｢"モード"と聞くと､大人びて瀟洒なイメージを思い浮かべるが…ほう

これはまた…差し色の赤がいい仕事をしている
彼の振る舞い次第では､大人にも若者にも見えるじゃあないか


┄次､頼む｣





┄┄┄┄┄





オ｢空見様の苗字である"空"にあやかり
肩出しにも抵抗はないとお聞きしたので…思い切って《青年時期特有の色気》を全面に出してみました


肩がショルダーベルトによって垣間見える以外は､シンプルな宇宙柄の長袖シャツですが

シャツの左裾のみパンツインする事により､空見様の華奢な右腰に視線を集めつつ隠せた左腰のラインの想像を掻き立てる…なんて事も可能かと思われます


そのまま体のラインをスキニー等で魅せるのも良いですが…私は敢えて深緑の膝までのスリットフレアパンツを合わせてみました


スリットと黒く艷めく膝下のエナメルブーツの間から見える肌は､"上品な露出"と言えるでしょう

…もし歩ける様でしたら､是非ともハイヒールのエナメルブーツを合わせたいですね｣



承｢これは…好みの奴には堪らねぇだろうな…Aくん､その場で回ってみてくれないか?



┄ああ､そうなるのか…
オーナー､ヒールの高い方も買っておく(･････････････)…慣れれば､彼は化けるからな









次┄｣

『空条さん､ストップ』



ブーツの靴音を鳴らしながら､承太郎に近づいて肩をガシッと掴んだ



承｢どうしたんだ､急に｣



不思議そうな顔を浮かべてAを見つめる



『"どうしたんだ"って…

あの…どれだけの量､買うつもりなんですか…?』



震え声を発し目線を動かす





そこには､今迄試着した服達が綺麗に山積みになっていた…

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