186話 ページ40
鈴「あたし…《地縛霊》って言うのかしら
この辺から動けない《幽霊》になっちゃってるの
15年間…この場所で"誰かに教えなくっちゃ"と思って、色々な人に訴えたわ…
でも、貴方達が初めてよ
こんなに沢山話が出来る人が来たのは…
┄それを知らせたかったの、
可愛らしい桃色の瞳が、色合いとは裏腹に3人を視線で射抜いた
先程と打って変わって、露伴はいつもの調子で彼女に問い掛ける
岸「ちょっと待ってくれ
君の話ってのは、まさか《僕らにその犯人を捕らえろ》とでも言うのかい?」
鈴「…捕まえてくれ、とは言わないわ
でも、誰かに教えて欲しいのよ…警察だとか、犯人を捕まえられる誰かに…」
露伴は眉間に皺を寄せた
岸「おいおい!!
何故僕らがそんな事しなくちゃあいけないんだ?
僕らが君に、何か義理があるのかい?」
少々心の無い様な発言に、康一とAは流石に横槍を入れる
康「露伴先生!!」
『岸辺少年、君の発言も一理あるが…そんな言い方は┄』
岸「良いから、2人はちょっと黙ってろよ
Aさんの言う通り…僕も人間だから、殺されちまった事は気の毒だと思うよ
だからと言って何故、僕が君個人の恨み辛みの為に犯人を見つけなきゃあならないんだ?
殺人事件の時効は15年って言うじゃあないか!!
〖この世〗への未練は断ち切って、〖あの世〗に行っちまった方が良いってのが…正しい幽霊の在り方だと僕は思うぜ!!」
その場の全員が、沈黙した
その中でも特に
仕事柄"幽霊なる人々"を多く見てきたAは、担いだ花束でポンポンと肩を叩いて浮かばない表情をしていた
┄空気が、冷たくなった気がした
鈴美は特に感情を顕にせず、また静かに語り出した
鈴「貴方…この町の少年少女の行方不明者の数、知ってる?
あたしは知ってるわ
表のコンビニ《オーソン》で、新聞の《犯罪白書》を読んだから…
誰も気に留めてない様だけど、全国平均の8倍って数よ
全員とは言わないけど
彼女の発言に、Aを除く2人が食い付いた
康「ちょっと待って下さいッ!!
この杜王町で、殺人が行われているですってッ!?」
岸「いい加減な事言うなよッ!!
君は犯人の顔も見ていないと言ったのに、何故殺人が未だに行われているとかが分かるんだッ!?」
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A藍(プロフ) - 味噌サバさん» コメント有難う御座います、彼はこれからの話の中で割と重要人物なので、いつ影を忍ばせようかと悩みに悩みました…(然し我慢出来ずに登場させた模様←)まったり更新ですが、どうか気長にお待ちくださいね^^* (2021年7月24日 7時) (レス) id: e84df0134f (このIDを非表示/違反報告)
味噌サバ(プロフ) - とても面白かったです!!まさか花京院が出てくるとは思わなかったので興奮してしまいました…!!更新楽しみにしてます!!これからも頑張って下さい!! (2021年7月23日 21時) (レス) id: e5232b7926 (このIDを非表示/違反報告)
A藍(プロフ) - パアさん» 前作に続きコメント有難う御座います、ある意味私の心臓(心)はパア様の有難いお言葉(コメント)によって射抜かれてる(はしゃいでる)ので、間違いではないですね…(ゲンドウポーズ (2021年7月18日 9時) (レス) id: e84df0134f (このIDを非表示/違反報告)
パア - なんか私のコメントのお体に気をつけてって犯行予告みたいになってますねw (2021年7月18日 1時) (レス) id: 668c039e2a (このIDを非表示/違反報告)
パア - 続編おめでとうございます。もはや家に帰ってからの楽しみとなっております。更新頻度も高いので、お体に気をつけて。 (2021年7月18日 1時) (レス) id: 668c039e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:A藍 | 作成日時:2021年7月15日 0時