宿命を背負し者達～second part2～【ハリーポッター】 (ページ39)

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第８２話『真実の欠片』ページ39

無事に森から脱出し、ハグリッドの家の前まで着くと、車から降りた。車は私達がきちんと降りたのを確認するとそのまま森へと帰っていった。私達はハグリッドの家に入り、ファングにエサと水をあげた。ファングは食べ終わるとそのまま眠ってしまった。私達は透明マントを羽織って談話室へと戻り、話をした。もちろん、バレないように保護呪文をかけて。

ロン「ハグリッドのやつどうかしてるよ！あんな化け物のところに行かせるなんて！」

ロンがせききったように叫んだ。私が保護呪文をかけてなかったらきっとみんな飛び起きるレベルだろう。

ロン「だからハグリッドってダメなんだ！僕達、あやうく死ぬところだったんだ！僕達一体何を知った？！」

ハリー「ハグリッドは無実だった。」

ハリーの答えにロンはなにかいいだげな目を向けたが、私はそれよりももっと重要な事が気になっていた。秘密の部屋の怪物に襲われた被害者のことだ。女子トイレで襲われた………。女の子と襲われた生徒の共通点はなんだろう……？ハーマイオニーの重要さがひしひしと感じた。エルリアに聞くのもありだが。ある程度落ち着いてから保護呪文を解除し、私達はそれぞれのベッドへと戻った。私は寝つけなかったのもあって、窓からの景色をぼーっと眺めていた。月が白々と輝いている………。

その晩、私は夢を見た。辺りは明るく、綺麗な花が咲き乱れている。ひとしきり歩いてみると、ひときわ目をひくナナカマドとヒヤシンスの花を持っている人が見えた。背が高くて顔は見えない。でもどこか知っているようで。その人に走りよったが、ふわりと消えてしまった。風が優しく包み込むだけ。風にその人の声が聞こえた。でも、私にはきちんと聞き取れなかった。ただ、なにか悲しげな言葉………。

私は胸が苦しくなって目を覚ました。まだ夜だ。あの夢はなんだったんだろう。そう思いながらも再び眠って起きた時には、もうその夢のことは忘れていた。

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