宿命を背負し者達～second part2～【ハリーポッター】 (ページ25)

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第６８話『日記の秘密』ハリーside ページ25

みんなが寝静まった夜。僕はどうしても日記が気になってパラパラとページをめくっていた。なにも書かれていないのは分かりきっているのに、何度も何度も。

ハリー『なにか書いてみようかな。』

羽根ペンをインクに浸して、なにか書こうとした時。ポタッとインクが垂れた………。違う、インクが消えた。裏に染みてもない。とりあえず、僕は日記に書いてみた。

『僕の名前はハリー・ポッターです』

インクはさっきと同じように消えた………。

『こんにちは。ハリー・ポッター。僕はトム・リドルです。君はこの日記をどんなふうにして見つけたのですか』

日記から文字が浮かび上がり、日記の持ち主から返事が返ってきた。僕は高鳴る胸の鼓動を押さえて、急いで返事を書いた。

『誰かがトイレに流そうとしていました』

リドルの返事が待ちきれなかった。

『僕の記憶をインクよりずっと長持ちする方法で記録しておいたのは幸いでした。しかし、僕はこの日記が読まれたら困る人達がいることを初めから知っていました』

『どうゆう意味ですか？』

僕はリドルから早く返事を貰いたくて、あちこちインクの染みをつけながら書いた。

『この日記には恐ろしい記憶が記されているのです。覆い隠されてしまった、ホグワーツ魔法魔術学校で起きた出来事が』

『僕はいまそこにいるのです。ホグワーツにいるのです。恐ろしいことが起きています。秘密の部屋について何かご存じですか？』

リドルの返事はすぐに返ってきた。僕と同じように急いで伝えようとしているのか、文字が乱れてきた。

『もちろん、秘密の部屋のことは知っています。僕の学生時代、それは伝説だ、存在しないものだと言われてきました。でもそれは嘘だったのです。僕が五年生の時、部屋が開けられ、怪物が数人の生徒を襲い、とうとう一人が殺されました。僕は部屋を開けた人物を捕まえ、その人物は追放されました。校長のディペット先生はホグワーツでそのようなことが起こったことを恥ずかしく思い、僕が真実を語ることを禁じました。死んだ少女はなにか滅多にない事故で死んだという話が公表されました。しかし、僕は再び事件が起こるであろうことを知っていました。怪物はそれからも生き続けましたし、それを解き放つ力を持っていた人物は投獄されなかったのです。』

※字数