宿命を背負し者達～second～【ハリーポッター】 (ページ14)

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第１１話『誰にも言えないよね』ページ14

ロンのお母さんの登場に、ウィーズリー兄弟はさっきまでつまみ食いしていたマフィンを後ろ手に隠した。

でも、ウィーズリーおばさんは私とハリーを見ると、嬉しそうに私達を歓迎してくれた。

ウィーズリーおばさん「あら、ハリー。A。よく来たわね。」

A「お久しぶりです。」

ウィーズリーおばさん「まあ、ありがとう。」

ウィーズリーおばさんは私にそう言って、ウィーズリー兄弟を再び見据え、言葉を続けた。

ウィーズリーおばさん「ベッドは空っぽ！！！！！！メモも置いてない！！！！！！車は消えてる！！！！！！もしも、マグルに見られたら？！死んでいたかもしれないのよ？！」
ロン「でも、Aとハリーも閉じ込められていたんだよ……ハリーなんか窓に鉄格子までつけられて……。」
ウィーズリーおばさん「お前の部屋の窓に鉄格子をつけるところですよ。ロナルド・ウィーズリー。あなた達のことは責めてないからね。あの車を飛ばしてくれって頼んだわけじゃないのだから……さあ、朝ごはんにしましょう。」
ウィーズリーおばさんはそう言って、長いテーブルにお皿を出したりと、せわしなく動き始め、私とハリーも手伝おうとしたけど、あなた達はお客様だから、とマフィンとベーコンエッグの山盛りを貰い、ロン達と喋りながら朝ごはんをとる。

ロン「そういえば、ジニーはどうしたんだろう？」

A「ジニー？」

ロン「妹なんだ。いつもはハリーの事ばかり話しているんだ。」

A「あ～……そうゆうことね。」

ジニーはハリーに恋してるんだ。

だって私自身、女の子と一緒に恋バナを咲かせているもの。

孤児院にいる男の子で誰が一番好きか、とか……

付き合うならどんな男の人がタイプだ、とか……

ホグワーツで一番いいと思ってる先生は誰、とか………。

A「スネイプ先生、なんて言えないよね……。」

誰にも聞かれないように、気付かれないように、ボソッと呟いた。

だって………

私を振り落とそうと、ヴォルデモートに取りつかれたクィレル先生の呪いの反対呪文を唱えて助けてくれたり……

私の両親の真相を話すことで、私が傷付かないか心配してくれたり………

一緒にダイアゴン横丁に行ってくれたし……

あの……クラッカー事件のことも許してくれたし……

A『スネイプ先生……あの時、誰の名前を言っていたのかな？』

ふと、それが頭をよぎったが、私はハリー達と話しているうちに、それも忘れてしまった。