検索窓
今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:28,365 hit

1-28 ページ33

七日後。私は再び、この場に戻って来ていた。

合格、したんだ。

疲れのあまり、実感が湧かない。
辺りには私と、白髪の女の子二人、それともう一人、男の子がいた。
私より少し年上くらいかな。合格したと言うのに、何故か顔を顰めていた。

そんな彼の様子を不思議に思っていると、白髪の女の子達が話を始めた。

…隊服と階級の話があったけど、疲れのせいであまり覚えていない。

「──さらに、今からは鎹鴉をつけさせていただきます」

パンパンと手を叩くと、鴉が二羽飛んできた。
その内の一羽が私の左肩に留まる。
「鎹鴉は主に連絡用の鴉です」
「ヨロシクオ願イ致シマス!」『よろしくね』
鴉に挨拶を返す。

「…」
同じ合格者である彼は相変わらず顰め面で口を閉ざしていた。

──

数十分後。諸々の説明や仕込みが終わり、ようやく解散の号令が出た。

や、やっと帰れる…。
初めての鬼との戦いは、中々骨が折れた。これからは、あれ以上の強さを持つ鬼と戦う事になるんだろう。もっと強くならないと。

ふと思い立って、早々に背を向けて立ち去ろうとした例の彼に目を向ける。…一応同期になるし、話しかけてみようか。

『……あの!』
「あ?」
既に数十歩ほど先を歩いていた彼に話しかけると、不機嫌そうな声が返ってきた。
『私、天乃Aって言います。よろしくね。君はなんて名前?』
「…………獪岳」
『そっか、お互い頑張ろうね』「チッ」…あぁ…。舌打ちされた……。
私が落胆している内に、彼の姿は見えなくなっていた。
…まあいいや、私も帰ろう。
肩に留まったままの鎹鴉の頭を撫でてから、帰路に着いた。

この日から、私の戦いが始まった。


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

大正コソコソ噂話!
Aは鬼殺隊に入って約1年経った頃、当時の下弦の参を討伐し雲柱に任命されました。順番で言うと、蟲柱と炎柱の間くらいとのこと。

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

1-29→←1-27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 女主 , 鬼滅   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みこち(プロフ) - せんかさん» 大丈夫です。有難う御座います。 (5月12日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - みこちさん» ありがとうございます!!了解しました〜!夢主ちゃんお話にいてもいいですかね…?() (5月12日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - あの、可能でしたら、炭治郎が鬼の攻撃から玄弥を庇い、見た目其の儘に超絶美少女に変わり、知らずに兄貴の実弥が炭ちゃんに惚れて、事情を知らない兄貴を玄弥が呆れて止める…とか (2023年5月11日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
玲亜(プロフ) - せんかさん» ありがとうございます!待ってます! (2023年5月11日 20時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - 玲亜さん» 了解です!!かわいく書けるよう頑張ります!! (2023年5月11日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:せんか | 作成日時:2023年3月16日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。