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七日後。私は再び、この場に戻って来ていた。
合格、したんだ。
疲れのあまり、実感が湧かない。
辺りには私と、白髪の女の子二人、それともう一人、男の子がいた。
私より少し年上くらいかな。合格したと言うのに、何故か顔を顰めていた。
そんな彼の様子を不思議に思っていると、白髪の女の子達が話を始めた。
…隊服と階級の話があったけど、疲れのせいであまり覚えていない。
「──さらに、今からは鎹鴉をつけさせていただきます」
パンパンと手を叩くと、鴉が二羽飛んできた。
その内の一羽が私の左肩に留まる。
「鎹鴉は主に連絡用の鴉です」
「ヨロシクオ願イ致シマス!」『よろしくね』
鴉に挨拶を返す。
「…」
同じ合格者である彼は相変わらず顰め面で口を閉ざしていた。
──
数十分後。諸々の説明や仕込みが終わり、ようやく解散の号令が出た。
や、やっと帰れる…。
初めての鬼との戦いは、中々骨が折れた。これからは、あれ以上の強さを持つ鬼と戦う事になるんだろう。もっと強くならないと。
ふと思い立って、早々に背を向けて立ち去ろうとした例の彼に目を向ける。…一応同期になるし、話しかけてみようか。
『……あの!』
「あ?」
既に数十歩ほど先を歩いていた彼に話しかけると、不機嫌そうな声が返ってきた。
『私、天乃Aって言います。よろしくね。君はなんて名前?』
「…………獪岳」
『そっか、お互い頑張ろうね』「チッ」…あぁ…。舌打ちされた……。
私が落胆している内に、彼の姿は見えなくなっていた。
…まあいいや、私も帰ろう。
肩に留まったままの鎹鴉の頭を撫でてから、帰路に着いた。
この日から、私の戦いが始まった。
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大正コソコソ噂話!
Aは鬼殺隊に入って約1年経った頃、当時の下弦の参を討伐し雲柱に任命されました。順番で言うと、蟲柱と炎柱の間くらいとのこと。
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みこち(プロフ) - せんかさん» 大丈夫です。有難う御座います。 (5月12日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - みこちさん» ありがとうございます!!了解しました〜!夢主ちゃんお話にいてもいいですかね…?() (5月12日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - あの、可能でしたら、炭治郎が鬼の攻撃から玄弥を庇い、見た目其の儘に超絶美少女に変わり、知らずに兄貴の実弥が炭ちゃんに惚れて、事情を知らない兄貴を玄弥が呆れて止める…とか (2023年5月11日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
玲亜(プロフ) - せんかさん» ありがとうございます!待ってます! (2023年5月11日 20時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - 玲亜さん» 了解です!!かわいく書けるよう頑張ります!! (2023年5月11日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せんか | 作成日時:2023年3月16日 23時