2話 ページ2
私のお姉ちゃんは大体こんなことを言った。
私とお姉ちゃんのお父さんは違うこと。私のお父さんは大きな会社の社長。お姉ちゃんのお父さんは昔の戦で有名な攘夷志士だったらしい。
戦争が終わったあと、お姉ちゃんのお父さんは攘夷志士の粛清が行われる中、逃げるように江戸と吉原を行き来し、飲み屋でたまたま意気投合した男がいた。それが私のお父さんだった。
攘夷志士と社長。
立場は大きく違ったが、たった1つの共通点で固い絆が生まれた。
それは、2人とも幕府に対して憎悪を抱き、憂いていたということ。
私のお父さんは会社を大きくしつつ、攘夷志士を裏では束ねていた。そして、お姉ちゃんのお父さんは有名な攘夷志士だったので、そこら辺にいる攘夷志士を私のお父さんの方へ引き込むのを手伝っていた。
また、何かとお姉ちゃんのお父さんは会社を大きくするのに良い影響を与え、どっちが本当の社長か分からないほど、会社にとって大切な存在となり、また、私のお父さんもとても信頼していた。
だが、そんな素晴らしいの一言に尽きるような関係でも1つのことがきっかけで不安定な仲になった。
それは、好きになった相手が同じだったということ。
吉原の女相手に偉大とも言われるような大人2人が取り合いをしていたのだ。
段々、会社の経営は傾き、お姉ちゃんのお父さんの周りにいた元攘夷志士もどんどん粛清にあっていった。
そして、その間に何を思ったのか私のお父さんは、その女に子どもを孕ませていた。
それを知ったお姉ちゃんのお父さんは嫉妬で狂った。だが、やはりそっちの男も愚かだった。実は10年前、その女に同じことをしていた。だから、それを知っていた私のお父さんはそうして、お相子にすることで、この争いに幕を閉じようとしていた。
だが、お姉ちゃんのお父さんの密かに内に潜んでいる憎悪、嫉妬は止まらず、幕府に私のお父さんを売り、処刑を待った。それまで、ずっとお姉ちゃんのお父さんのことを信じていた私のお父さんだったが、牢の中で何があったのか、遂に愛想を尽かしたみたいだった。
夜衛門と名乗る者に逃がしてもらい、正体を隠し、次は、お姉ちゃんのお父さんを幕府に売ったが、攘夷志士の反乱が起こり、私のお父さんは殺され、処刑されていなかった犯罪者を殺したということでそれを上手く利用し、幕府を欺き、お姉ちゃんのお父さんの奪還に成功した。
そして、社長のいなくなった会社の社長をお姉ちゃんのお父さんが引き継いでいるという。
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aina♪(プロフ) - .さん» ありがとうございますm(*_ _)m (2018年10月22日 22時) (レス) id: 7f277c8298 (このIDを非表示/違反報告)
. - テストでスマホ触る時間なかったから遅れたけどお誕生日おめでとう。更新頑張ってください。 (2018年10月18日 13時) (レス) id: 73e7f6dca5 (このIDを非表示/違反報告)
aina♪(プロフ) - AYARAさん» コメントありがとうございます!(TT)そう言っもらえて嬉しいです!(≧∇≦)頑張ります!г(ゝv・))9 ガンバルッッ (2018年6月18日 18時) (レス) id: 7f277c8298 (このIDを非表示/違反報告)
AYARA - 前回のめっちゃ面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年6月18日 2時) (レス) id: fe7ae3b5a6 (このIDを非表示/違反報告)
aina♪(プロフ) - コメントありがとうございます!ヽ(*´∀`)ノずっと読んでくださってるんですね!嬉しいです!(≧∇≦)続編もよろしくお願いしますm(*_ _)m (2018年6月16日 13時) (レス) id: 7f277c8298 (このIDを非表示/違反報告)
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