北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ46)

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90話ページ46

白石「あれ？」

海賊「ん？」

白石「海賊…！」

『コイツが…』

そこには長髪の男

海賊「おお〜白石じゃねえか」

「どういうことだ」

「なんだお前ら！」

「気をつけろ！その三人も仲間だ！」

三人って僕らもか！？

白石「いやいや違うぞ！関係ねえ！」

『杉元！後ろだ！』

杉元「よせ！」

後ろから近づいて来た船員と小銃を奪い合う杉元

海賊がこちらに銃を向けた

僕も銃を構える

杉元「やめろバカ！お前撃たれるぞ！」

そのままひとり、川に落とされた

さらに後ろから杉元に船員が殴りかかる

『うっ…』

僕がそれを腕で受けた

杉元「A！殺すな！」

『わかってる！』

船員を同じように川に投げた

またひとり、杉元によって川に投げられた

海賊「へー、優しいんだな。おい白石。随分と頼もしい子分がいるじゃねえか！いいねえ！」

杉元「……」

海賊「なんだよ白石、お前みたいなヤツは今頃祇園でブラブラしてるんじゃねえのかよ。グズグズと北海道で何やってんだ？」

杉元が銃剣に手を当てている…
殺して皮を剥ぐつもりだ

白石「俺たちは金塊が最初に、アイヌによって隠された場所…そこを知っている奴がどこかにいるはずだと思って探してる」

海賊「！…なーんだお前もか！じゃあ白石もどこかで聞いたのか？俺らの入れ墨の暗号はもう解けないって噂」

白石「！！」

『もう解けないってどういうことだ…！』

「海賊さん！向こうから厄介な船が来ますぜ！」

海賊「何が来るって？」

下の客室を見張ってた海賊の仲間が叫んだ

僕は双眼鏡でその方角を見る

『まずい、兵士がたくさん乗ってるぞ』

杉元「鶴見中尉の部下たちか？」

『…乗ってない、と思うけど…』

白石「わかんねえけど、どっちにしろ第七師団に見つかるのはまずいぜ」

海賊「船を出せ」

海賊が船の舵取りに銃を突きつける

海賊「おかしなマネすんなよ」

パァン…

『銃声！？』

杉元「なんだ！？」

『下の客室だ！』

杉元「アシㇼパさん！！」

『杉元！待て！』

下の階へ降りて行った杉元

まだ誰が発砲したかもわからないのに…！

『白石はそこにいろ！危ないから！』

白石「Aちゃんこそ！危ないから行くな！」

海賊「おい女、下にいくよりどこかに捕まっていた方が賢明だぞ」

『なんだと？』

海賊「代われ」

そういって海賊は舵取りのおじさんから

舵を奪った