北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ47)

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91話ページ47

『おい！何やってる！』

白石「ぶつかるぞ！！」

兵士がたくさん乗った船に向かって舵を切る

向こうの船の外輪をぶっ壊して走り出した

『……頭巾ちゃん置いてっちゃった』

海賊「ははー！どうだ見たかよ白石！女！外輪ぶっ潰せば船行不可能だろお！」

白石「さすが海賊！逃げ切ったぜ！」

『……その女ってのやめてくれるか』

海賊「これは失礼、貴方を知らないもんで」

『Aだ』

海賊「Aね、ハイハイ」

馴れ馴れしく肩を組んできたのでその手を払い除ける

『……下がまだ騒がしくないか？ちょっと見てくる』

それと同時に海賊の部下が階段を登って来た

「海賊さん！三人やられました！」

海賊「ああ？三人やられた？誰が殺した！」

「中にいる頭のおかしい郵便配達人です！」

ロープのついた碇を引き摺りながら船の端へ行く海賊

海賊「よくも俺の家臣たちを…」

『杉元！危ないぞ！』

杉元「！？アシㇼパさん伏せろ！！」

客室に向かって碇を投げた

『やめろ！これ以上やるなら撃つぞ！』

海賊「……もう一丁」

ロープを引いて碇を戻す

同時に杉元が上がって来た

杉元「おい」

碇が杉元の顔を切り裂く

一気に間合いを詰めた杉元が海賊の腹を殴った

杉元「あぶねえだろ！！アシㇼパさんが！！！」

『杉元から離れろ！』

小銃を構える

海賊が杉元を蹴り飛ばした

再び碇を振り回す

『いい加減にしろ！！』

僕が海賊に照準を合わせた

白石「待てAちゃん！杉元！聞きたいことがあるだろが！！」

アシ「杉元！A！」

『アシㇼパさん！』

杉元「怪我はない！？」

階段から上がって来たアシㇼパさんは無事のようだ

よかった

杉元が海賊から奪った拳銃を川に投げた

白石「さっきいってた、暗号は解けないって噂…詳しく聞かせてくれ。あんたはそれを聞いて、刺青人皮探しをあきらめたってことなのか？」

海賊は、若山の親分と会っていたみたいだ

海賊「俺の刺青を引っ剥がさなかったということは、それだけ刺青人皮は役に立たないと確信を持っているってことなんだろう」

白石「アシㇼパちゃんが聞いた飴売りの言葉と繋がっちまったじゃねえか」

杉元「う〜ん」

海賊「だから俺も刺青人皮を集めるのはやめた！」

白石「それで…アイヌが隠したっていう場所はわかったの？」

海賊「さあ、どう思う？」

『教えてくれ、海賊』

海賊が僕に近寄って来た

『な、なんだ』

海賊「お前…」