北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ31)

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80話ページ31

シロクマが杉元の立っている流氷のかけらに手をかけ

足場を崩した

杉元「うお！！」

『こっち来たぞ！』

白石「もうだめだ！撃て！！Aちゃん！頭巾ちゃん！」

僕が構えると杉元が後ろからシロクマの尻に銃口を突っ込んだ

杉元「クチはクチでも、下のクチだぁ！！！」

一発撃つとシロクマは倒れた

白石「やった！！杉元の野郎、やってのけやがった！」

杉元「ぐふう！」

同時に杉元の全身から血が噴き出た

アシ「杉元ぉ！」

杉元「へへ…やったぜ、アシㇼパさん…」

アシ「ムチャしやがって…お前の方が穴だらけなのに」

『おい、熊が流されてるぞ』

白石「ええ！？Aちゃん、気づいてるなら抑えててよ！」

『……』

白石「ああ〜どんどん離れていくぞ」

頭巾「フンフン」

『アイヌの船が見えるぞ、あれに乗せてもらおう！』

船に乗せてもらうと、すぐに北海道に着いた

アシ「みんな！北海道に戻って来たぞ！」

***
北海道に入ってからはいつかのように野宿をしたりアイヌのチセで休ませてもらったり

『ﾊｧ…ﾊｧ…』

白石「どうしたAちゃん！遅れてるぜ」

『大丈夫だ…、先に進んでくれ』

少し後ろを歩いていた頭巾ちゃんに背中を押された

『ああ悪い…』

頭巾「フンフン」

杉元「どうしたの？」

前を歩いていた杉元がこちらに引き返したきた

杉元「歩く速度早かった？」

『いや…そんなことないんだけど…』

アシ「杉元！Aの顔が赤い」

杉元「ホントだ！A、顔上げろ」

言われた通り顔を上げると額に大きな手のひらを当てられた

杉元「熱い！」

白石「樺太の長旅で疲れが溜まってたんだろうな」

アシ「近くに休ませてもらえそうなチセがないか探してくる！」

杉元「白石！一緒に行ってやってくれ！」

白石「はいはい」

白石とアシㇼパさんが森の方に走って行った

『ﾊｧ…ﾊｧ…//』

目の前がぼーっとする

頭巾「！」

倒れかけると頭巾ちゃんに支えられた

『わ、悪い…//』

頭巾「フンフン」

そのまま頭巾ちゃんに抱えられた

『わっ！』

杉元「えっ、ちょ！それ俺の役！ねえ！」

頭巾「？」

杉元「それ！俺！」

頭巾「…」

杉元が身振りで伝えるけど伝わってない

アシ「杉元！あっちのチセで休ませてくれるそうだ！」

杉元「あれ、白石は？」

アシ「先にチセで酒を飲んでもう出来上がってるぞ」

杉元「アイツ…」

アシ「とにかく早くAを運ぶぞ！」

アシㇼパさんを先頭に走って進んだ